まこりん

まこりん

 まこりんに会ってきました。

 彼は私が初めて養護学校に勤めた時に担任した子ども。
 私は養護学校教員としての1年生、彼は小学部に入学した1年生でした。

 えーと、どうよ、計算すると、それから25年くらいたってます。
 彼も30すぎのおじさんです。まだ若いのに白髪もちらほら。

 彼はずっと入院生活を続けてます。体調の方は安定しているみたいですが。

 顔を見に行くのは年に一回か二回。それも、毎年必ず行っているわけではありません。

 それでも、彼は私が顔を出すと、一瞬「??」の顔になったあと、おだやかにニッコリと笑ってくれます。

 それからしばらくの時間は、彼は個室で過ごしていることもあり、25年の時間を超越して、昔の担任と児童の関係に戻っているような感じがします。別に、違和感というのは感じない。

 彼との時間は自分の仕事の原点を確認する時間でもあります。
 「そこに行けば彼がいる。」ということが、なにかさらの支えになっているようなところもあります。

 もう一人がよっちゃん。よっちゃんともかなり「濃く」つきあったのだけれど、彼に向かって手をふると、わかってこっちを見ているのだけど、表情は「??」のままです。
 何か感じて「あれ?」とは思っているのだろうけど、よくわかっていない様子。
 それでも、彼が元気にしているのを見るのも、なんか励みにはなります。

 病院は最近病棟の建物が新しくなり、中もきれいで明るくなりました。
 いいと思うのですが、昔の古い病棟がちょっと懐かしかったりもしました。

 また、しばらくしたら訪ねたいと思います。
 

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