常設展示室/原田マハ
図書館本。
著者は骨太な一作「暗幕のゲルニカ」など、絵画を中心とした美術品をモチーフとした小説が多いです。
本書もそうですが、これは短編集。
最後の幼くして生き別れた兄とのつながりを絵画を通して描く「道La Strada」が心に残るインパクトとしては最も強い作品でした。が、少々、物語として作りすぎのところも。
個人的に最も響いたのは、病に倒れた父を医療も看護もひどい病院から転院させようとする姉と弟を描いた「デルフトの眺望」でした。これは私自身、似た経験があるので・・・。
なかなかよかったです。