7794イーディーピー 評価点と今後の方針

7794イーディーピー 評価点と今後の方針

ということでIPOの7794イーディーピーですが、これはPF組み入れ銘柄として運用していくことにしました。

イーディーピーはブック申込時には軽く数字等を見たぐらいですが(日興、三菱の場合、当選をキャンセルするとペナルティがあるため、赤字継続のバイオ創薬系の銘柄などはブックを回避することにしています。その確認のためにブック時は軽く数字等はチェックするようにしています。)、当選が判明してから、レポート、目論見書や日経記事、ネット検索など見つけた資料等をざっと読みました。

その中で、公開前からPF組み入れの運用対象にすることを考えました。
IPO銘柄で短期で売却したあとに、再度買ってPF運用に組み入れるような場合は時々ありますが、当初からPF組み入れを考えるようなことはほとんどありません。

・「単結晶ダイヤモンドとその関連素材の製造・販売・開発」という事業内容に独自性あり。同業の企業の上場はない。

合成ダイヤモンドの市場は順調に拡大している。
人工ダイヤというと、「偽物」「安物」あるいは工具用というのが昔のイメージだが、ここの合成方法はまさにダイヤモンドそのものの最初の結晶を人工的に合成するというもので、現在は宝飾用が伸びている上に、将来的な材料としては素材の特性から半導体等への活用の研究もすすめられている。

・合成ダイヤの宝飾品はSDGsの観点からも好まれる
天然のダイヤは鉱山を崩し、厳しい環境の中での労働で、様々な騒乱とか搾取などとも関わり、その背景は必ずしも好ましくないストーリーが連想されたりする。またロシア産が30%程度を占めているとも言われる。
こうした天然ダイヤから人工ダイヤへのシフトは、SDGsの観点からも好まれるところがあろう。天然真珠が養殖真珠に置き換わったように、ダイヤモンドもかなりの部分が人工のものに置き換わる可能性はかなりあり、当面、堅調な需要が継続する可能性は非常に高いように思える。

売上高、利益ともに急伸している。ものづくり系の企業としては利益率が高い。社長もインタビュー等でそのことを強調しており、一過性ではなく、構造的に高い利益率を継続できる可能性が高そうだ。積極的に設備投資を実施し生産力を増強しようとしている点もよい。

・現在は利益のほとんどを宝飾品用途のものが稼ぎ出している。バイオ創薬系のように当初から開発コストによる赤字が継続することが予測されるようなステージ、あるいはようやく売上、利益のメドが立ちつつあり黒字化するかどうか、したとしてもその水準はまだ低いというようなレベルではなく、事業、企業のステージが高い利益率での黒字化を達成し、ここからそれがさらに大きく伸びていくというところにある。
セグメント的に、現実に高い利益率で利益を稼ぎ出す宝飾用と、これからの大きな「夢」材料である半導体への活用の両面があるところが面白い。

・このビジネスモデル、事業構造というのは、非常にシンプルで多くの人にとって見えやすい、理解しやすいのではないか。というか、個人的にはそう。
医薬品でもITでも化学でも、それぞれの強みがどこにあって、それが実際にどう利益貢献し、リスク要因はどんなところにあり・・・、といったことは見えにくい場合が多いが、ここのシンプルさは、ある意味、魅力的。

・業績予想は110円/ドルの為替レートでなされており外貨決済の比率が高いため、早晩、現在の為替との差益の分だけでもかなり大きな業績の上方修正となることが期待される。現在、株価1万円程度で予想PERは50倍程度だが、上方修正でこれはかなり低下する、あるいは株価上昇でこのPERを維持することになるかもしれない。

・業績の状況によっては早期の配当の実施も検討していくということ。別に急成長期の企業に現金配当を出してもらいたいとも思わないが、配当のある企業にしか投資しないような投資主体もあるため、若干の配当を出すことは上場企業として相応の意味があるかもしれない。

・公開価格が5,000円と高いところからスタートし、そこから初値8,200円で、高値は1.2万、週末も1万強の株価と、ここのところの不安定なIPOマーケットの中ではよく株価を保っており、売買代金も多い。ここは早期の高い比率での株式分割の実施が期待される。

・本社が大阪府豊中市。株主総会も大阪で行われる可能性が高そう。株主総会出席企業の一つとして長期投資の対象とするのも面白い。

といったところです。

自分の中で方針をそれなりに明確にしておくと、含み益のまま保有を継続することもそんなに辛くないですし、株価下落で「売っておけばよかった」と悔やむようなことも少ないです。それで結局うまくいくかどうかはわかりませんが、楽しみの対象が一つ増えたという点ではよかったです。

またリリースなどにも注目しながら、ここの技術についても理解を深めておきたいと思います。

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