7794イーディーピー WebIR(3)「すさまじい」「思っていた以上」「歩留まり」「グリーン」

7794イーディーピー WebIR(3)「すさまじい」「思っていた以上」「歩留まり」「グリーン」

今日もまた株価が大きく上昇し、上場来高値を更新する状況となっています。

WebIRセミナーでは分割や配当以外の事業内容と関わってのあれこれのコメントもありました。

製品の需要については「すさまじい」「思っていた以上」というコメントがありました。とにかく需要が多く、現在の生産能力では顧客のすべての要望に応えることはできず、結果、有力な顧客に対する長期での契約が中心にならざるをえない状況が継続しているということのようです。

日本の国内では宝飾用の合成ダイヤモンドは一般化しているとは言えませんが、日本だけ見ていると状況を見誤り、「世界ではどんどん使うようになっている」とこのコメントもあり。

複数回繰り返されたワードが「歩留まり」。これは自社の種結晶は原石に成長させて加工していく段階での歩留まりが高いということの説明です。このあたりは製造方法の違いなどによって種結晶でも色々違いがある様子で、現在は同社の製品にはライバル社と比較しても有利さがあるようです。

「グリーン」というのは電力消費、動力費と関わる部分。ここはガスからダイヤモンドを製造するため、原材料価格の高騰などの影響がほとんどありません。反面、製造コストの中で電力費用の占める割合が大きくなります。この営業については「ある」と明言。で、自社でも太陽光発電を導入し、今の時代に即したグリーンエネルギーによるダイヤモンド製造を目指していくといったコメントもありました。この電力費のところは、契約としては固定の形となっているため、目先で電力料金が値上げになったりしても即座にはコストには反映しないようなところもあるようですが、その固定の契約そのものも一定期間で見直しは当然あるでしょうし、このあたりの動向にはやはり留意が必要なようです。

心配というかなかなか難しいのだろうなと思ったのが設備投資の部分。需要が旺盛ですから、生産能力の向上が必須課題です。そのため、従来の設備投資の計画を全体的に前倒ししていくのかどうかの判断をしていかなければならない時期になっているといったコメントがありました。但し、設備導入の納期は長くなっているとも。結果的に「動くのが遅かった」ということもありえるとのコメントでした。

自社で製造設備を保有している企業は一般的にこのあたりの判断が難しいというところはあります。需要があると考えて設備を増設したら、思ったほどその伸びがなかった、あるいはライバル社にシェアを奪われた、供給量が増えすぎて価格が一気に下落した等々。

すぐに現状が大きく変化したり、ここの有利性が失われたりすることはなく、全体として合成ダイヤモンドの市場が拡大していくという方向性には間違いはないと思われます。が、ライバル社の動向、新たな製造方法の登場等への目配り、そうした変化の兆しのようなものには十分留意が必要でしょう。

今はとくかく作ったら作っただけ全部売れていく、顧客の要望に応えきれない、増産分はより利益率が高い大型の生産が中心で生産能力の伸びと大型で利益率の高い製品の販売比率が伸びているというダブルの効果が出ていて、これが連続しての業績の上方修正につながっています。逆に言えば、こんな「入れ食い」状態がずっと継続するとは限らないというか、ずっと継続することはないと考えておいた方がよいでしょう。

別の面からすると、半導体等各種デバイスへのダイヤモンドの本格活用、製品化というような流れができ、その中で同社の製品が大量も使用されたりするような状況となればまた事態は一変するかもしれません。

投資戦略としては、様々な要因に目配りしつつ、分割しての売買で一定の利益を確保して当初の投資額を回収し、その上で投資判断を行いつつ保有を継続していくような形をとれればと考えています。

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