出雲へ(ラスト)
出雲へ(ラスト)
玉造温泉から足立美術館に向かいます。時間は1時間もかからないです。
足立美術館は地元出身の実業家のコレクションをもとにした美術館で、庭園や横山大観のコレクションでよく知られているそうです。
庭園は写真撮影可ということなので、何枚か。OM-Dが電池切れで、これはE620で撮ったものです。レンズはフォサーズの12-60。
庭園は非常に丁寧に管理がされ、確かに「美しい」です。そして規模も大きい。
実際にこれだけの管理をすすめていくのは、手間もコストも大変だろうと思います。
建物の中からガラス越しに撮ったものですが、まさに額縁のある絵的になってます。そのようなことが最初から意識されての建物も含めた造形ということなんでしょう。
木の枝、一本一本も、手入れが行き届いている感じがします。
庭園の背後の山は自然の山ですが、これがうまく借景として取り入れられています。
横山大観のコレクションは日本でも有数のもの。他には最近の作家の大きな絵画や魯山人の陶芸の展示などもありました。
さて、この美術館の印象ですが、絵画や陶芸の展示は、個人のコレクションを中心とした内容として素晴らしいとは思いましたが、庭園については、妙な「居心地の悪さ」を感じました。
この感覚は、この庭園の「コンセプト」に由来するものなのだろうと思います。
ここの庭園は、アメリカの雑誌で、何年も続けて日本の庭園のトップとされているそうです。「アメリカの雑誌」というところが面白いです。
というのは、ここの庭園は、とにかく「丁寧に美しい日本の庭園をつくりました。」という印象の場所だからで、
そこには、無論、いろんな影響はあるのでしょうが、直接的な仏教なり、儒教なりの思想的背景のようなものは薄いですし、そうしたものを直接表現した(禅宗寺院の枯山水のような)庭園ではありません。なので、外国人の方なんかには、この庭園は非常に高く評価されるのだと思います。
私自身は、もう一度、この「額縁」に入った庭園を訪れようとは思いません。
それよりも、竜安寺の枯山水の庭の縁側ででも(別に南禅寺の金地院でもいいですが)なにかに思いを巡らす方を選びたいです。
ということで、足立美術館を出て帰路に。途中、西宮のあたりで少し渋滞がありましたが、帰りもほぼ順調に走ることができました。
いやー、なかなか有意義な出雲の旅でした。
今回のハイライトは出雲大社と博物館の荒神谷遺跡刀剣、それから日御碕、そして界出雲のかに料理かな。
あ、界出雲の料理の紹介を忘れていました。これはまた別途で。
このシリーズ、おわり。来年もまたあちこちでかけられればと思います。