フォーク野郎



BLUE〜A TRIBUTE TO YUTAKA OZAKI
 尾崎のトリビュートアルバム。こうした、カバー系のアルバムは「なんだ、もとの歌の方がいいじゃん」で、はい、それまーでーよー、というものも多いですが、これは、ちょっと違う。歌い手が、楽曲をそれぞれきちんと自分のものにしているという印象が強いです。歌い手自身に力がある人を選んでいるからということでしょうけど。

 やはり宇多田にはボーカリストとしての才能というかパワーを強く感じます。槇原も槇原らしくてよい。尾崎をあたかも30年以上前のフォークソングのような雰囲気で歌い上げた山口晶は個人的には好み。175Rもそれらしい。ラストの「15の夜」はちょっとよくわからんです。

 最近は車でこのアルバムばかり聴いています。

1 Cocco 「ダンスホール」
2 Mr.Children 「僕が僕であるために」
3 橘 いずみ 「路上のルール」
4 175R 「十七歳の地図」
5 宇多田 ヒカル 「I LOVE YOU」
6 岡村 靖幸 「太陽の破片」
7 大森 洋平 「LOVE WAY」
8 山口 晶 「街路樹」
9 竹内 めぐみ 「OH MY LITTLE GIRL」
10 斉藤 和義 「闇の告白」
11 槇原 敬之 「Forget-me-not」
12 Crouching Boys 「15の夜」
2004/03/27


『ひまわり』
前川清
 なんでいきなり「前川清」という感じがしますか?。これは福山雅治のプロデュースしている曲で、作ったのも福山ですね。ちょこちょこと何回か聞いていましたが、前川清のインタビューとビデオがネットに載っていたので聞いてみました。これは、まあ、なかなかよいですね。非常に心地よいというか、オーソドックスなきれいな曲です。「桜坂」も伏見の光は好きだったりするのですが、結局のところ、こういう曲調が好きなのでしょう。

 逆に大嫌いなのが演歌。演歌そのものが嫌いというよりも演歌のイメージなりそこから連想される人間観みたいなのが嫌・・・・。でも、演歌の歌手は別に嫌いということはないので、例えば森進一の「襟裳岬」ね。実力のある人っていうのは、曲を自分のものにするんでしょうな。

 ま、これはなかなか、いい曲ですわ。
2002/08/03


「ぼくたちの失敗」
森田童子
 ということで、連続して書いていますが、森田童子も比較的最近にテレビドラマの主題歌だか挿入歌だかで使われて、ちょっと知られるようになりました。
 ただ、私が初めて聞いたのは25年くらい前です。アナログのレコードも数枚持っています。京都会館のコンサートにも行ったことがあったりして。森田童子を生で見た人って少ないと思う(^_^;)。
 まあ、楽曲的にはなということもない淡々とした曲ですが、なんというかなぁ、時代の雰囲気みたいなのを感じさせる曲です。学生運動が華やかなりしころの名残りみたいなのが感じられます。別に私自身が経験的にそういうことが懐かしいとかいうことはない(既に学生運動の時代ではなかった)のですが、なんとなく惹かれるものがあります。それは、高野悦子の「二十歳に原点」の中に出てくる喫茶店に行って、なんとなく嬉しいみたいな感覚と似ています(わかるかなぁ?)。
 森田の歌詞の中で特徴的なのは「僕」と「君」しか出てこないこと。彼とか彼女とかあなたとか私とかの言葉は出てきません。結構、深いというか象徴的な意味があるように思うし、そのことが森田の世界の独特さを醸し出す一つの要因になっているように思われます。まー、ちょっと勘弁してほしいような歌詞も出てきますけど。
2002/07/10


「蒼氓(そうぼう)」山下達郎
 福山のアルバムはまで聴いていません・もうすぐレンタルの方にも出るみたいですし(せこいぞ)。

 レンタル店へ行くと、たまに古いアルバムなんかを借りてくることがあります。この曲もその一つで、アルバムのタイトルは、確か「僕の中の少年」。
 蒼氓っていうのはあまり聞かない言葉ですが、ま、なんというか、「普通の人々」みたいな感じかな、言葉の意味的には。歌詞は歌い手としての山下達郎の信条というか心情というかを率直に表現したものです。わりと軽快な曲も多い中では、この曲はちょっと異質な感じがあり特異。バラード系なんだけど、非常にしみじみとした味わいのある曲で、特にラストのコーラスの部分はよいです。テレビのCMソングとしても採用されている曲(確かジャックスカード)で、部分的に聞き覚えのある人は多いはずです。

 「クリスマスイブ」なんかでもそうですが(これなんか20年くらい前の曲)、山下達郎は古さを感じさせない曲が多いです。歌い手として、そんなにすごく上手とかパワーがあるとかいう感じは持っていなかったのですが、確か「JOY」というライブのアルバムにはこの曲がはいったいたと思いますが、その中のこの歌は結構響くというか心動かされるものがあります。機会があったら一度聞いてほしい、ちょっと隠れた「名曲」。
2002/07/10

「福山エンヂニヤリング サウンドトラック The Golden Oldies」
 このコンテンツを更新するのはいったいいつ以来だろうかぁ・・・・(^_^;)・
 福山雅治が新しいアルバムを出したそうな。上記のタイトル。いわゆるカバーアルバムなんですが、その曲目は以下のとおり。
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青春の影 /チューリップ
ファイト! /中島みゆき
飾りじゃないのよ涙は /井上陽水/中森明菜
秋桜 /山口百恵
ルビーの指環 /寺尾聰
雨のバス /花田裕之

― STUDIO LIVE RECORDING ―
ラスト・ダンスは私に /越路吹雪
お嫁においで /加山雄三
プカプカ /ザ・ディラン II
ケンとメリー〜愛と風のように〜 /BUZZ
勝手にしやがれ /沢田研二
ロックンロールの真最中 /サンハウス
浅草キッド /ビートたけし
おでこにキッス /遠藤賢司
タイムマシンにおねがい /サディスティック・ミカ・バンド
そして僕は途方に暮れる /大沢誉志幸
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 実は「桜坂」が結構好きだったりする伏見の光ですが、「福山〜?。なに、あのチャラチャラした雰囲気の兄ちゃんは?。」的なイメージしか福山雅治にはなかったのですね。歌もなんかポップというか軽めのものが多い印象がありましたし。

 と、そこへこのアルバムだぁ・・・。実は聞いていないのです。しかし、この選曲・・・・。これはかなり琴線にふれるものがあります。

 このアルバムはカンテーレの「福山エンヂニヤリング」という番組、番組のサイトはここね、の企画のアルバムだったりするのですが、えー、いきなり「青春の影」かーい・・・。ほんで、「ファイト!」。うーん、「地上の星」とか「ヘッドライトテールライト」あたりを出されると、「悪くはないけどベタね。」っていう感じになるけど、「ファイト!」で来るかぁ・・・・・。と、かなりとんで「プカプカ」〜。なんでこんな曲が出てくるんじゃーい。あんた、いくつ?。 「浅草キッド」なぁ・・・・。いや、かつてカーステで繰り返して聞きました、これ。

 てなことで、福山君、君はフォーク野郎だったんだなぁ・・・・・。しらんかったがな。

 で、昨日、テレビをつけてみたら、上記の番組をやっていた。ゲストが、なんと泉谷だ、これが・・・・。あー、泉谷。70年代の初めに、私はかなりはまりました。アルバム(アナログレコード)も5枚以上はあると思う。2枚組のLIVEなんていうのがあって、これがなかなかたまらんのです。「家族」なんていうアルバムも好きだったりしますね。しらんだろうなぁ・・・・。あ、しらんでよろしい。

 あ、テレビね。セッションで何をするのかと思ったら、これが「春のからっかぜ」だったりして・・・・。ぶー。鼻血出そう。
 ほんて゜、福山が言うには、オークション、じゃないでしょうが、オーディションの時に歌ったのが「春夏秋冬」とこの曲だったんだと・・・・。むーん。

 うーん、結構いい奴じゃないか、福山!。このアルバム、買おうかなぁ・・・・。
2002.6.30

2000.8
 フォークギターを買いました。7万円ぐらいのモーリスの。なかなかいい音します。うーん、なんか嬉しい・・。

「外は白い雪の夜」 吉田 拓郎
 吉田拓郎、南こうせつとかぐや姫、やはりこのあたりがリアルタイム的には最も同時代感覚の強い人たちです。
 かぐや姫も再結成したと聞きましたが、吉田拓郎もテレビでよく見かけますね、最近。ただ、拓郎は歌手、ボーカリストとしては既に死んでいる感じがします。キンキキッズの歌を吉田拓郎がつくっていましたが、「わざと昔どおりに作ってるんか〜い!」と思うぐらい、昔の拓郎風の歌。歌詞が字余りでうまくメロディにのっていなかったりして。そもそも、山下達郎とか井上陽水なんかと違って、拓郎は音楽的にはそんなにすぐれたものとか独自性があるという感じはなくて、いわば「勢い」が持ち味だったのですが、それはもうない。
 もう10年以上も前になかと思いますが、紅白歌合戦で拓郎が表題の歌を歌ったことがありました。バックはすごい人達だったのだけれど、いかんせん、ボーカルそのものに以前のパワーが全然感じられずがっかりしたことがあります。「ローリング30」というアルバムに入っている別れの歌ですが。なかなか好きな歌なんですけどね・・・・。
00/07/22

「世情」 中島みゆき

 はい、第一回は中島みゆきさんでしたねぇ。
 中島みゆきさんの歌の特徴っていうか、聞いてて気合いがはいるのは「個人としての主体的自我の確立」とか「決意性」っていうことですね。私の嫌いな、イメージ的に嫌いっていうことですが、ねちこい演歌の世界とちょっと似ているようで全く違う。
 「世情」っていう歌は60年代ぐらいの学生運動を想起させる歌詞があります。「シュプレヒコールの波、通り過ぎてゆく・・・。」っていうところですね。歌詞の引用はいかんのだったか、部分的にでも。私自身の学生時代は既に高揚した運動期はすぎてしまっていましたが、なにかしらあの時代への「あこがれ」のようなものは今もあります。
 京都で浪人していた時に、京都会館で生でこの歌を聞きました。最後の部分でステージが真っ赤になって、バックコーラスがドーンと入ってくる。なかなか印象的でした。