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31

「幻のポケモン ルギア 爆誕」
C−

子どもと一緒に行きましたので・・・。夏の家族サービス。

 家から車で20分くらいのところにジャスコができましてねそこにシネコンが併設されています。100席強から500席強までのスクリーンが6つほどありまして、違う作品が上映されています。さすがに新しい箱だけあって、音響はいいし椅子もいい。ジュースホルダーまでついています。ここの劇場はホームページを開設していて、そこの割引券をプリントアウトすると200円引きになる。音響設備はソニーのもののようです。

 作品そのものはと・・・・。あまりコメントするに値しないですが・・・。空中要塞のような設備、昔の伝説なんかを持ち出してくるところは、「天空の城ラビュタ」とか「風の谷のナウシカ」の影響か・・・。ルギアっていうポケモンがちっとも魅力的ではないのです。お話もなんだかストーリー的に魅力に欠けるし。水中でポコポコ泡が出ているシーンは最近のゴジラ系作品の雰囲気。音楽は昔のゴジラ風の使い方をしているところもありました。ま、「なんだかなぁ・・・。」っていうだけです。「隣の山田くん」も見たいとは思わないですけど・・・。

 箱がよかったというだけのこと。
99/08/16

30

「ディープ インパクト」
C+


 「インデペンデンス デイ」を半ひねりした「お気楽アメリカ映画」の典型。別に嫌いでもないけど、底は浅い。+をつけたのは津波のシーンはなかなかだったから。
 地球に彗星が衝突するっていうことで、この彗星を核兵器で爆破しちゃおうと宇宙飛行士が出動。作戦は失敗続きで、地上では選ばれた20万人が地下の都市に避難することに。極限状況で繰り広げられる、それぞれの家族の思い、願い・・・・。ってな話ですけど。特撮はまあなかなか。人間ドラマをあれこれ盛り込もうとしすぎて、そのどれもが底が浅く、内容も薄い。もうちょっとしぼって描けばいいのに。

 モーガン・フリーマン様が大統領。落ち着いた雰囲気でいいんですけど、これも人物描写が浅い。「ショーシャンク」でのこの人があまりによすぎて、他の作品では輝きが感じられないです。 アメリカ人好みの要素をふんだんに盛り込んだ、お気楽大作。

99/08/14

29

「ライ ライ ライ」
B−


 これは中原俊監督の作品ですね。豊原悦二が詐欺師の役で、佐藤浩一が写植のオペレーターかなんかです。

 ビデオ屋に並んでいるケースを見ると、なんだかお笑い系のような軽い雰囲気なんですが、実際はちょっとこの印象とは違いました。豊原さんのキャラクターがなかなかいいですね。最初は??という感じで始まりますが、あとから説明があります。ちょっとラストが安易という感じはありましたが、これは意外になかなか楽しめました。ただ、鈴木保奈美さんばどうもなぁ・・・・。なんというか役者としての存在感がないというか・・・・・。

 全体としては「大捜査線」よりも私は好きですね。

28

「ユー ガット メール」

C+

 メグ・ライアンとトム・ハンクスの電子メール恋愛劇。うーん、なに、これ。結局、米国版の「With Love」ではないかという感じですけど。

 メグ・ライアンは雰囲気はとってもいい女優さんですね。ま、お話は実に予定調和的でして、気分よくは見られるのですけど・・・。これ、ラストの5分くらいはいらない。ベタに展開する部分は切ってしまって、彼女が「あのメールを送っているのはこの人なんだ」と気づいたような感じのところで終わりでいいですわ。

 電子メールのコミュニケーションというのは、この映画みたいな事も現実に想定はできますね。インターネットや電子メールの普及が5年くらい早かったら私の人生も変わっていたかもしれないですね。うそつけ・・。しかし、メールが来てるかなぁ?っていうドキドキとか、パソ通でどういうレスがついてるかなぁとかそういう感覚はよくわかります。不愉快なちやっちゃなぁ・・・、みたいなのも。

 ま、気楽の楽しく見ていただければよいかと。日本語版でよいと思います。AOLが何回も出てくる。本当に音声が出るのかな?。

27

「踊る大捜査線 ザ・ムービー」

C+

 昨年ヒットした劇場作品。嫁さんは面白いと言っていた。

 うーん、ま、結局は丁寧につくったテレビ番組という印象。スピード感があってトントンと見せるし、ところどころちょっとベタな笑いもある。織田は生き生きとしているが、それ以外のしかめっ面しているだけの柳葉とかはどうにも・・・・。
 これねぇ、わざとにベタな演出をしてますね。BGMとか。笑いの場面も、もうあほくさいベタ(必ずしも悪い意味ではない)。本気じゃなくて、わざとそういうものをつくっている。

 しかし、これがなんでそう大ヒットするかなぁ・・・。

 「天国と地獄」の煙突ネタは若い人にはわからんでしょう。あと、小泉今日子(ちょっとすべっている)の役は明らかに「羊たちの沈黙」だし・・・・。
 ま、こういうのもありかな。時間つぶしに気楽にどうぞ。
99/08/06

26

「学校V」
B−
 山田洋次監督の学校シリーズその3。養護学校編では疑問点がかなり多かった。

 今回のは、比較的素直に見られたけど、実際にこうした学校の現場にいる人からはおかしく見える部分もあったと思う。夫が過労死で死んでしまうところとか、リストラとか障害者問題など今日の社会情勢を弱者の視点からとらえた内容を織り込んでいる点は特徴的で、これが山田の「優しさ」なのだろう・・・。商業ベースにのっている映画できちんとこうした視点を継続的に持っているのは山田作品ぐらいで悪くはないが、かといって映画として素晴らしいかといえばそうでもない。

 最初は偏屈でプライドが高かった小林が急に「いい人」になってしまい、このあたりはもうちょっと丁寧に描いてほしかった。大竹は昔は線が細いという印象だったけど、最近は存在感がでてきましたね。


99/08/06

25

「愛を乞うひと」
B+

 久しぶりにビデオ鑑賞をしました。「愛を乞うひと」。原田美枝子さんの主演。いろんな映画賞を取った作品です。

 簡単に言うと、原田美枝子が自分の親父の遺骨を探し歩いているんだけど、本当に探しているのは幼児期に自分を「虐待」した母ちゃん・・・、っていう内容です。
 原田さんがいいですなぁ、なかなか。二役で母親と娘の両方を演じていますが、「虐待母」がなかなか。こういう役は「女優冥利」につきるのではないかと思います、難しいんだろうけど。

 原田の娘がいい娘なんだ、これが。よくものわかってるし・・・。ちょっとよい娘すぎるというところもあるけど。

 中井貴一も、昔の「ふぞろいの林檎たち」の頃は下手くそなやっちゃなーと思っていたが、最近、それなりの存在感が出てきた感じがします。
 昭和30年頃の風景の描写も丁寧な感じがしました。

 ま、見ておいていい一作という感じです。
99/06/09

24

「生きない」
C+

 ダンカンが脚本・主演。自殺志願者のバスツアー物語。二歩ぐらい間違うと「免許がない」になってしまうところを、独特の雰囲気のある作品にまとめている。ダンカンのおさえめの演技はなかなかよくて、役者さんたちもそれぞれキャラクターがはっきり出ていてそれはそれでよい。

 しっかし、最終的に「だからどうした・・。」で終わってしまって、なにか考えるところとかこちらに伝わってくるものがない。最後はどうなるのかなぁという期待感はちょっとあるが、それも期待はずれというか肩すかしというか・・・・。「缶けり」のシーンも意味不明。

 沖縄と独特のBGMは北野作品ゆずり。ま、お暇でしたらどうぞ・・・。
99/03/28

23

「四月物語」

 ということで、しばらくぶりにレンタルビデオ店に行きまして借りてきたのが表題作と「生きない」他の邦画3本。まず見たのが「四月物語」です。岩井俊二監督で松たか子が地方から上京した大学の新入生を演じています。ただこれだけの話といえば、これだけの話です。

 しっかし、私の場合は岩井監督ということで、「これはいいだろう」というフィルターが最初からかかっている上に、こういうなんでもない、というか、普通っぽい情景を描いた作品は好きなので評価は高くなります。

 なんていうんでしょうか、忘れていた気持ち、忘れていた景色、忘れていた空気、そういうものを思い出させてくれる作品です。新しい環境に飛び込んだ時の不安に満ちた気持ちっていうのがよく表現できています。なんか、ただただそういう「普通」の新入生を描いて終わりかと思ったら、後半になんで東京のこの大学を選んだのかというのがエピソードとともに出てきます。若い時っていうのは、あとから考えたら「なーんじゃいなー」ってなことがモチベーションになるということはあるものですよね。
 
ま、1時間ちょっとの作品ですし、見てほしいですね、これは。劇中劇の江口洋介も笑わせてくれます。
99/03/26

22

「おもひでぽろぽろ」

 ついに登場、Dランク作品。

 宮崎アニメの作品の一つだが、私としてはこれは最低の評価です。なにがおかしいか。まず、この作品をあえてアニメーションでする意味がわからない。逆に言えば、アニメだから見られる、普通の人間が演じるドラマにしたらとても見られないと思う。

 結局、なにかというと、「都会のねえちゃんが田舎へ行って、いい気になって帰ってくる」としか思えない。なにかしら、悪しき「農村ユートピア」的な雰囲気が見え隠れし気分が悪いです。

 あんたはそこになにをしに行ったんだい。所詮は「都会の人の田舎遊び」にすぎない。農村の抱える様々な現実は意図的にえかがれていないように感じる。
 「ゴジラとヤマトとぼくらの民主主義」という若い人が書いた映画の評論があります。これはなかなか面白い本ですが、上記と同じ趣旨の内容があって共感しました。あえてDもあげてみました。
 
99/03/22

21

「カッコーの巣の上で」

A+

 ジャック・ニコルソン主演の「ヒューマン」ドラマ。確か、アカデミーの作品賞をとっているはずです。

 簡単に言うと、病気のふり(?)をして精神病院に潜り込んだおっさんの話ですけど、高校時代にこの作品を見て私は涙しました。いわゆる「泣かせる」系の作品では私は泣くことはほとんどないですけど。以後、きちんとではないけど5回ぐらいは見ていますが、そのたびになにかしら感じること、考えることがあります。

 精神病院の問題は時々ニュースでも取り上げられます。障害者の問題と共通するところもあるかもしれません。私の仕事とも関わりはあります。どうも「藪の中」的で、今でも問題のある施設や病院はあるのでしょう。

 「人間が生きる」っていうのはどういうことなのかなぁ。ラストシーンで「インディアン」の大男が水道台を窓の外に投げ捨てます。彼が放り投げたものはいったいなんだったのか、考えてほしいです。
99/03/22

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