運用25年の中で大事にしてきたこと(3)まぐれ・たまたま・偶然を生かす
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運用25年の中で大事にしてきたこと(3)まぐれ・たまたま・偶然を生かす
「まぐれ」の要素は非常に大きい
長く資産運用で投資をしていると、その間に、様々な「まぐれ」「たまたま」「偶然」に遭遇することがあります。これはいい意味、利益につながる方のことですが、同時に大きな損失につながった取引もあります。
感覚的に言うとこの二つは大きな違いがあり、前者の方はまさに実力でもなんでもない「たまたま」「偶然」での要素が大きく、後者の損失につながった場合は「たまたま」ではなくて、結果的にふりかえれば自分の側に問題点や間違いがあり、それが損失につながったと思えることが多いです。
インデックスファンドとかバランスファンドの長期の積み立てというような投資方法の場合、この「まぐれ」「たまたま」「偶然」に遭遇するということは非常に少ないでしょう。
一方、株式であれ、通貨であれ、REITや債券であっても、個別銘柄への投資を行っている場合は、この「まぐれ」に遭遇することが比較的多く、その意味は長期の資産運用全体にとってかなり大きな意味を持つ場合があると経験的に思います。これは個別銘柄への投資の方がいいとか投信積み立ての方か着実でいいとかいう価値判断のことではなく、そういう特徴があるということです。
なお、「まぐれ」「たまたま」「偶然」というのは、一般的には「運がいい」「運が悪い」といったことと意味はほぼ同じです。ただ、個人的に「運」というわけのわからない雰囲気のような言葉を使うのが好きではないので、この言葉はあまり使わないようにしています。
具体例 8876リログループ 4329ワークスアプリケーションズ
このまぐれの実例が下記です。去年だったか、証券関係の書類を整理していた時に出てきたものです。
上の方は現在の8876リログループ。IPOの初値売り、公募1,700円で1,000株買って、初値が7,000円。これだけで516万以上の利益。
投資を開始して3年めに、この「まぐれ」に遭遇。今に至るまで一発の売買でこれをこえる利益を得たことはありません。
書類を見てもらうと「源泉分離」となっていて、売却時点で課税関係は終了しています。手数料はなんと6.15万円。譲渡税が7.35万円。
もうひとつが4329ワークスアプリケーションズ。ここは上場廃止となっています。
ここは公募1,000円1,000株→2,840円で売却。178.8万の利益。これ以外にもIPO一発での100万超えの利益というケースが何度かあります。
当時は単元株が1,000株で、初期の投資額が大きめの銘柄があり、そうした銘柄が初値で高騰すると、大きめの利益につながる場合が時々あったのです。
ただ、8876リログループについては、この利益確定後に買い戻し、保有を継続したり細かく売買したりしたことによる利益の方が当初の初値売りの利益よりも大きくなっています。
つづく。