IRセミナー 4186東京応化工業 印象と投資判断

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ここの話を聞かせてもらうのは2回目です。「半導体製造工程で使われるフォトレジストで世界首位級。液晶用や化学薬品、関連装置も展開」ということで、多くの半導体製造関連銘柄と同様に業績は好調で、株価はずっと上昇してきて、7,000円台前後でのレンジ相場的な動き。

大阪有機化学工業、保有銘柄だと扶桑化学工業とかフジミインコーポレーテッドあたりが半導体製造の材料が中心になっているということで、イメージが重なるところがあります。

フォトレジスト材料の競合会社は信越化学とかJSR、住友化学といったところです。こうした企業は総合化学会社でいろんな事業ポートフォリオがありますが、ここは「一本足」的。それゆえ一気に業績が伸びるような強みもあますが、逆にリスクが高いとも言えます。

ということで、新分野の研究開発もすすめており、二次電池のセパレーターとか創薬関係などの分野を開拓しているということでした。但し、これらはいきなり収益に貢献してくるような段階ではないようです。

なお、フォトレジストと材料といってもいろいろ種類があるようで、現在、最も利益貢献しているのはKrF用というタイプのものらしいです。最先端のEUV用というのは研究開発途上という面もあり、利益貢献的にはまだ大きくはないようです。数量もまだそんなに出ていないんでしょう。

セグメント別の細かい利益などは情報開示がされていない部分もあります。そのためも具体的な細かい数字としては、なにでどれだけ儲かっているのか、逆にそんなに儲かっていないのかというのが明確にはわからない部分がありました。ここらは競合企業や顧客企業との関わり等もあり、開示が難しいところではあるんでしょう。

セミナー全般でですが、私自身も半導体製造のプロセスについては詳細にわかってないですが、セミナーの中心的な聴衆の層は60歳の私よりもさらに一回りぐらい上の人で、さらにそれよりも高齢の方もおられるようにお見受けしました。多分、そうした人たちは、なかなかこのプレゼンでは自分のイメージをふくらませるような形で内容を理解するのは難しいのではないかと思いました。昔の「日光写真」でも例に出しながら、よほど丁寧に説明しないと、うまく理解してもらうのは難しいのではないかな。

会社としては足下の業績は好調で、これが継続しそうな感じはしますが、それらはすでに相応に株価には織り込まれている印象があります。市場全体の大きな下げにつられて下落したようなところから買うというのはあるかもしれませんが、ここからさらに大きな比率での株価上昇というのは厳しいようにも感じます。

投資判断は☆☆☆☆☆で☆☆です。株価が高いこともあり、よいタイミングでの売買というのはなかなか難しそうです。以前から保有しているのであれば持続でいいと思いますが。

にお、ここは配当の方針として純資産配当率DOE3.5%というのをめどにしています。これは珍しいですが、業績連動で配当が大きく増減するようなことが少なく、安定配当の方向性のある指標かなと思います。

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