10倍株の思考法 「ビジネスモデル×企業価値」で考える株式投資入門(2)

2章 企業価値を分析する

ここでは主にDCF法の基礎的な解説をしています。考え方としては「ディスカウント」つまり「割引」という概念が出てきますが、文系の金融とかと関係ないところに長くいると感覚的にこの「割引」というのがスッと理解しにくいのですね。スーパーで定価の○割引といかいうのならわかりますが、時間の概念とか成長率をどうとらえるかとかいろんな要素が入ってきますから。

DCF法の計算については、その前提となる利益や利益成長をどのように定めるかによってはじき出される数値は大きくことなってきます。だから、出てくる数字そのものよりも、どこからその前提となる数字をもってきたのか、その根拠等について考えることが企業価値について深めて理解することにつながると思っています。

なお、ここでは割安株の例としてオリックスが挙げられています。オリックスは配当+優待利回りが高い銘柄でしたが、優待はあと一回で終了だったでしょうか。現在、同社は単にリース云々というより、総合商社的な幅広い事業ポートフォリオを持つ会社となっており、それゆえ、逆になにが収益の柱か、なにが収益の柱になっていくのかが見えにくい印象があります。ここの分析については、単純に「景気動向に収益が左右される」云々といったことだけではなく(これだけではザックリしすぎ)、幅広い視点からの分析の必要がありそうです。もしかしたら、よい意味での割安さがあるかもしれません。個人的にはこうしたセクターの組み入れが少ないので、優待廃止後も保有は継続してよいかと思っています。

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