IRセミナー 2154オープンアップグループ プレゼンの改善点 あえての☆☆☆

2154オープンアップグループ

ここのIRセミナーは初参加です。事前にここについてのレポートをちょっと読んでいて若干の予備知識をもって参加しました。

事業内容は人材派遣ですが、エンジニア派遣に特化したものとなっており、単純な事務派遣とか製造派遣とは異なります。

基本的にはこうした分野は人材不足感が非常に強くてクライアントからの需要は非常に強く、派遣する側からすれば売り手市場になっていおり、事業についてはフォローの風が強いというのが基本認識です。

そのわりには株価の推移はこうです。

さらに長期で見るとどうでしょうか。10年ぐらいで3倍にはなっています。年利 8% の複利で 10 年間運用すると、元本が約 2.16 倍になるので、それよりはいいですね。

現状は

時価総額 168,567百万円

発行済株式数 91,812,102株

配当利回り(会社予想) 4.63%

1株配当(会社予想) 85.00円

PER(会社予想) (連)13.52倍

PBR(実績) (連)2.02倍

EPS(会社予想) (連)135.76

というような数値になっています。配当利回りが高いのが目立ちます。ただ、ここは配当利回りのバリューとかではなく成長性で評価できるのかどうかを見たいところです。

ということで、プレゼンを聞いたのですが、率直に言ってプレゼンの内容がさっぱりこなれていないと感じました。企業のポテンシャルと比較して残念感が強かったです。

まず、ここのことを知らない人に対してのプレゼンとしては企業としての姿というのが伝わりにくくイメージしにくいという意味でこなれておらず、ここについての一定の理解が既にある人については、強みと課題について具体的に示せていないという意味でこなれていないと感じました。

以下、具体的に指摘すると・・・。

配布された資料の1ページめ。いきなり数字の羅列です。もちろん、こうした基礎的な数値、指標についてのデータはあった方がよいですが、これを資料の最初のページにもってくる意味とか意図がわかりません。

ここは私であれば実際に現場でエンジニアとして働いている人の姿がわかるような写真、建設現場なり機電なりITなり、それぞれで典型的な仕事の内容、状況がわかり働いている姿がわかるような写真などがあるはず(別に実際の現場でなく典型例をモデルさんを使って示してもよい)で、それをもってきます。企業の特徴が一般の人にもわかるようなものにするべき。あまり作為的なものはどうかと思いますが、もちろん生き生きと働いている姿が伝わるものがいいでしょう。

次に人材派遣業の中でのここの特徴が明確に浮かび上がってこないといけません。それがどうできていたか。

特徴とは

人材派遣の中でもエンジニア派遣に特化→なぜか、需要が旺盛、人材の不足感が顕著。このことで利益率が高まる。

エンジニアの中でもミドルエンド的な位置づけのところに注力→ここはエンジニアでもローエンドやハイエンドとどう違うのか、なぜここに注力するのかの説明の工夫が必要。

・様々な事業領域に派遣→各領域でどう仕事内容が異なるのか、需給環境などどんな特徴があるか見えにくい。課題は異なるはず。プレゼンでの言及はほとんどなし。聞いている人も違いがわからなかったはず。

・正規雇用と教育システム→登録制ではなく、自社での教育システムで有用な人材を育成、最終的にクライアント側での正規雇用となるような形も容認。但し、ここは教育システムにどう強みがあるのか具体的にわかりにくい。逆に言えばここの課題はなにか?。

課題とそれに対する対応も明確には示されません。ここ、極めて重要なポイントだと思います。

・この業界の特徴かもしれないが、人材の流動性が高く離職率が高い。→もちろん賃金の上昇といった基本的な労働条件の改善は必要でしょうが、それだけで離職率が下がるのかどうか疑問。離職の原因等についての詳細な分析とそれに対する具体的な対応を明示し、進捗しつつある部分、まだ難しい部分などをきちと示すことがかなり決定的に重要なように思います。

このあたり、根本的に重要な課題のため、同業他社との比較などもあるとよい。

現状、未経験者からの教育による育成なども含めて可能な限り頑張って手で水をすくっているのが、それが指の間からどんどんこぼれてしまっているように思えます。この認識が正しいのか間違っているのか・・。

・M&Aで成長してきていることの意味や難しさ

異なった業種への派遣の仕事をしていた企業が一緒になっていいることで成長してきているが、それぞれ異なった社風、社員の気質、また労働内容の違いなどもあり、様々な難しさもあるはず。そうしたことに対する言及がほとんどなく、課題意識、問題意識もよくわからなかった。

上記のような特徴と課題について、資料の中でふれられているところはありますが、うまく整理して伝えられているとは思いにくかったです。ざらっと資料を流しているという印象が強く、とりわけ強調したいというポイントが明確ではない。これはプレゼンターの方の話し方、示し方の工夫で改善できるところもありそです。

事業には基本的にフォローの風があり、配当利回りも高く株主還元強化の方針も示しています。しかし同時に課題もあります。逆に言うと、こうした課題が全面的にとまでいかなくてもベクトルとして解消の方向に向かい、業績面でもさらなる改善がすすむと思えるのであれば、これは有力な投資の機会となる可能性があります。

上記のような点に留意され、今後の個人向けIR活動を強化されていくことを希望します。

評価は様々な面で今後に期待して、あえて5段階中での投資適格の☆☆☆にしておきます。プレゼンの印象と比較して高評価ということです。

さて、この内容をオープンアップグループさんに伝えると、どうリアクションがあるのか、ないのか・・。

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