6564ミダックホールディングス 高い利益率を維持しながらの安定成長を期待(2)
この社長さんは加藤恵子さんという女性の方です。名証のイベントでも自社ブースでプレゼンをされていました。聞きやすい声で立て板に水という感じでサラサラと話されていました。
中小企業での女性の社長というと、父親、あるいは夫が急に亡くなりまったく畑違いの分野から事業を引き継いで・・・、といった話が時々ありますが、ここの場合は全然違います。違うんかーい・・。
もともと税理士さんとして会社に関わり、そこから会社に招かれ、株式上場を主導し・・・、といった経過になっています。社外から招かれ現在は社長として事業を引っ張っていくというのはやはり事業についての基本戦略が非常にしっかりしていて合理的であり、かつ人望もあるのだろうと感じました。
事業の内容の方に戻って、ここの特徴は前回書いたAIの回答にあるように
一貫処理体制の構築
• 収集運搬 → 中間処理 → 最終処分までを自社で完結できる体制
最終処分場の保有と規模
• ミダックは複数の大規模な最終処分場を保有
基本的にはこの2点。産業廃棄物の最終処理場はきちんとその管理ができれば最終段階ではいわば遺漏なきようにずっと埋めておくというのが仕事です。まず建設段階で防水シート等を完備し水の流れなどを管理しやすい形に設定し、その後は水質の浄化、飛散の防止等の管理を行っていくということになるのでしょう。高い信頼性が求められますが、そこをきちんとやりきれるノウハウがあれば、最終処分場はいわば必然的に利益率が高くなりやすい。廃棄物の処理は収集運搬からの流れだとトラックや専用車両等での回収、分別、粉砕、焼却、また運搬等々、それぞれの段階での作業、手間などがありますが、最終処分場はこうしたコストが相対的に少なく、それゆえ利益率が高くなりやすいということなのでしょう。
産業廃棄物の処理業者は小規模な業者さんも多く、M&Aの対象にもなりやすい。買ってほしいというところも結構ありそう。当然、選択は必要ですが、最近は千葉県の最終処理場を経営しているところをM&Aで取り込んでます。ここの経営者は90代だったとか。で、その価格は1億円。最終処分場を保有している会社がわずか1億円?。いや、ここはもう開設からかなり長い期間がたっていて処分場のキャパはかなり埋まっていると思われます。じゃあ、なんでそんなところを買う?。
それは処分場には処分能力、キャパシティの拡張が可能な場合というのがあり、ミダックホールディングスは既にそうしたことに取り組んできていていますし、ここもその可能性があり、そこに妙味ありと判断したのでしょう。
この処分場の処分能力、キャパシティの拡張というのは直近で買収した企業だけのことでなく、既にここが保有している最終処分場、さらには今後取得、あるいは開発する最終処分場にもあてはまる可能性があります。
もちろん、既存の最終処理場の周辺を勝手に掘削して勝手に関連施設を敷設して廃棄物受け入れの容量を拡大することなどできず、許認可が必要なことです。が、その必要性が認められれば新規に処分場を開発するよりもその許認可は容易だろうと推察されます。
つまり当初のところで設計、認可された受け入れ容量がいっぱいになればその処分場は管理を継続する必要はあるが新たな廃棄物の受け入れができずに単にコストがかかるだということではなく、限度はあっても相応に受け入れ容量を拡大できる余地があるというのは事業の継続、拡大という意味では大きなポイントかと思います。
千葉の直近のM&A対象になった施設については、既存の施設であとどれぐらい受け入れ容量があるのかは精査されて公表もされるのではないかと思います。拡張の場合、どの程度の容量拡大が見込めるのかも示してほしいところです。
名証エキスポで配布された資料ではもう一点、去年と大きく違っている点がありました。
それは昨年までは関東、東北地方で最終処分場の新設を検討中となっていたものが、今年は東北の2カ所についはそれが具体的に示され、かつ、中国地方の一カ所も候補地が加わっていました。この開示はもっと早い時期にされていたものかと思いますが。
ただ、これらはすぐに実際の処分場の新設につながるかというとそうではなく、ここからアセンスメント等の手続きがあり、行政への許認可申請、周辺住民への説明等々様々な具体的な段階があり、かつ、実際に受け入れ可能な形に施設を整備する必要があり、これには一般に5-10年といった期間が必要になるようです。ただ、実現に向けて具体的に動き出し、それが資料としても公表されたという点はポジティブではあろうかと思います。
