IPO 3449テクノフレックス 投資判断 零細個人投資家は微妙銘柄も攻めないと・・(2)
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IPO 3449テクノフレックス 投資判断 零細個人投資家は微妙銘柄も攻めないと・・(2)
直近上場の4251恵和との比較
ここのところ、バリュー系の銘柄がわりと注目されたりする場面もあり、直近のIPOだと4251恵和が意外と健闘した初値スタートとなり、ここの株価は一度下落したものの再度上昇する形となっています。まあ、こうした環境もテクノフレックスにとっては多少はフォローではあるかと思います。
ただ、恵和が沿革とか株主構成からはいかにも伝統的東証二部っぽいのと比較して、3449テクノフレックスはかなり違いがあります。
まず設立年が2001年でありそんなに古くはないです。恵和は1948年です。また、ベンチャキャピタル等が株主の中で相応の比率をしめており、今回の上場でもVCからの株式の売出し分の比率が高くなっています。こういうところはちょっとマザーズっぽい「若さ」を感じるところがあります。
これがいいのか悪いのかは微妙ですが、株価設定や株数、上場規模からは、そんなに極端に重い、過大という感じもないかと思います。ただ、VCは上場後もそれなりに残り、1.5倍でロックアップ解除といったこともありますので、ここらはマイナス要因なのかな。
しっかりしたサイト
ここのウェブサイトはこちらです。
IR関係のページはまだ設定されていません。上場の承認が得られればIRのページはその時点ではあった方が好印象ですし、そもそも、上場承認そのものがサイトできちんと告知されていません。これは疑問です。ただ、サイト全体は見やすいもので、企業情報から具体的な事業内容、製品、成長戦略等まで、画像等を多く用いながらふれられており、全体の印象は悪くありません。
早期のアジア展開と成長戦略、切り口
サイトの中の企業情報-あいさつのところでは社長の写真付きのコメントがあります。こちらです。
会社サイトの社長の写真云々のことについて投資判断とからめて言及されていたのはレオスキャピタルワークスの藤野英人さんでしたか。そういえば、レオスの上場はしないの?。去年、急に中止になってましたが。
この中では早期に中国、そしてベトナムに進出したことが転機だったと述べられています。
また「HOME-テクノフレックスについて-テクノフレックスの強み-多角的かつバランスの取れた事業ポートフォリオ」(こちら)では、以下のような記述があります。
「特に注目すべき製品等があります。第一に、管継手事業の中の水道老朽化対策としてのSDF工法です。老朽化した水道本管を交換せず、補修、再生する工法であり、既設管内にステンレス製のフレキ管を引き込み、管路更新工事を行うもので、全国的な水道管路老朽化の課題に対し、潜在市場が見込まれます。
第二に、管継手関連事業の中の半導体業界向けの真空機器。半導体分野の微細なごみを嫌うクリーンな配管にするための真空配管に使用されるものであり、今後、5G、IOT、AI等の市場拡大を見込みます。
第三に、管継手関連事業の中のアクアリザーブが製造・販売する貯水機能付給水管「マルチアクア」。断水した場合でも一定期間の生活水を貯水する画期的な製品であり、国土強靭化の一環としての帰宅困難者の避難所への設置、企業のBCP対策等、需要の拡大を見込みます。
最後に、金属塑性加工事業の中のチューブフォーミングの製造するロボットアーム用の駆動軸です。日本のロボット産業は世界的に競争力があり、その主要大手すべてに納入をしております。」
これらは既に製品化され、売上、利益に貢献しているもので、開発段階ということではありません。
具体的にどのセグメントの売上、利益がどの程度かという詳細な確認等はできていませんが、上記のコメントからすれば「防災」「国土強靭化」「半導体製造」「FA化」等の切り口で見ることもでき、単なるコモディティ化したような継ぎ手の管を作っているようなところではないということはわかります。
個人的な好み
どうも、個人的な好みとして、規模の大きいIT系で赤字のVC出口案件とか、夢のある創薬ベンチャー系よりも、こうした一見地味なモノづくり系の企業の方がイメージ的に好みというところがあり、こうしたところへの判断は甘くなりがちです。
が、現段階での投資判断はP+、ブックビルディングはネット系はすべてブック参加し、大和支店へのブック申し込みをする積極参加ということにしておきます。