人生のダイヤモンドは足元に埋まっている 強欲資本主義時代の処方箋(2)
読了しました。これは「いい本」でした。
インデックスファンドの創始者として知られるボーグルは2019.1に亡くなっています。この本は彼の「伝記」でありまた「遺書」でもあるように感じました。
後半、本書の内容は投資の本というよりも、ある意味、頑固爺さんの説教臭い人生訓っほいような内容になってきます。
が、全体として本書では、誠実な人が、素晴らしい発想と壮絶な努力の中で、誠実な企業と誠実な商品を生み出し、それを世に広めたこと、そしてその根本にある価値観が語られています。これは多分、相当に大きな普遍的な価値や意味につながることなのだろうと感じました。
平凡な私たちにできることは「そしてかくされた悪を注意深くこばむこと」(詩「生きる」〈谷川俊太郎〉より)ぐらいかもしれません。それは例えば、コストが高い金融商品は買わないということだったりするのだと思います。