退職金を株で40億円にした元会社員が教える 小型成長株投資術
図書館本。
セールス優先のタイトルで、一見「トンデモ」系かと思わせるが、さにあらず。
もともと投資についての経験や素養があった著者が素晴らしいタイミングでのREITへの集中投資で大きな利益をえ、さらにそれを小型株への集中投資で大きく増やした経験とその方法について述べている。
自分の方法は誰にもあてはまるようなものでもないし、投資経験がない人が退職金を得たからといっていきなり投資に資金を多く投入するのはリスクが高くすすめられないと述べている点は誠実。
著者のような傑出したパフォーマンスは、まくあ「普通」ではまずできるものではない。が、「たまたま」そのようなことが実現することもあるし、「まぐれ」が連続することもある。投資成績は厳密な意味で、どこまでが偶然の産物でどこまでが投資家の実力なのかを正確に判断することは難しい。
が、著者の行っている個別株投資の方法は極めてオーソドックスであり丁寧なもの。個別銘柄を深堀りしていく投資方法には共感するところも多い。
注意喚起というかケーススタディという意味で、うまくいったケースを基本としながらも、失敗したケースの解説もあるとより誠実さが高まってよかったかなと思います。