2471エスプール 淡路島・洲本でのIRセミナーから(2)全体像は見えにくく、個別の事業の説明も・・

前回の続きです。

ミニブースの設定はよかったのですが、肝心のプレゼンの方は工夫の余地があるように思いました。

まず、説明の中でエスプールの全体の状況についてわかりやすく説明するような内容が薄かったです。現在の中心的な事業となっている障がい者就労支援事業に加えて行政の窓口代行等をすすめるBPO事業についての説明はありました。また、人材派遣事業については位置づけが以前と変わってきているといった説明もありました。

が、全体としてどの事業セグメントでどれだけの売上があり、利益が出ているのかが視覚的な面も含めてすぐわかるような資料や説明がありません。売上、利益とも伸びている事業セグメント、逆のセグメント、現在はまだインキュベーション(孵化)段階の事業など様々な違いがあるはずで、包括的にそれらを数字でとらえたような説明がないので、全体像がとらえにくいのです。説明としてはこの細かい部分にまだは立ち入らないという判断もありえましょう。ですが、資料としてはこうしたものはわかりやすいものがほしいです。

一方、主要事業についてはどうでしょうか。実は障がい者就労支援事業というのは、ちょっとわかりにくいのです。なぜこの事業が伸びているのか。以前に共同通信から同社の事業については批判的な記事が掲載され、このあと、4桁あった株価は急落したということもありました。

ここは、以下のような流れで丁寧に事業についての理解をしてもらうことが重要だと思いますが、それが十分にできているとは思いませんでした。

企業は法律で障がい者の雇用率の達成が求められている。

→身体障害者についてはそれぞれの企業の中での仕事を見つけやすいが、知的障害、精神障害等その他様々な障害に対応した仕事というのは個々の会社の中では見いだしにくい場合がある。

→無理に雇用しても、就労を継続することができない場合もある。そのためのノウハウの蓄積も社内にはない。

→ハウスでの野菜栽培というのは、その仕事の内容や仕事の環境から、知的障害の人、体は動かすことができるが様々な配慮が必要な障がい者の人にとって適した仕事内容を設定することが可能である。

→なので、雇用はそれぞれの企業にしてもらい、実際の仕事の場所や仕事の内容をエスプールで用意してもらった農園を借りて、その運営のノウハウも含めて仕事をしてもらう形をとると就労を維持することができる。

→このようにして正規雇用された障がいのある方は、福祉の面での作業所でもらう工賃などよりずっと充実した労働条件で就労が可能となる場合が多い。就労の維持率も高い。

実際に農園ではたらいている方とその保護者の方の動画の紹介がありました。これはわかりやすく事業の意味の理解に役立ちますが、これ、数年前から使われているものです。この事業をすすめる中ではいろんなドラマが生まれているはずです。あまりにそのドラマ性を強調しすぎるようなことは避けるべきですが、様々なエピソードを動画の形でまとめていき新しい内容を加えていくようなことはできるはずです。

また、顧客となっている企業の具体例というのが紹介されません。エスプールのサービスを利用していることは基本的には別に「恥ずかしいこと」でも「ずるいこと」でもない、むしろ、法的に求められる障がい者の就労を保証するための企業としての積極的な取り組みの一つであり、学びの機会ともなっている場合もあると思います。

今、エスプールの農園で仕事をしてもらっている社員の人がいます。

→そこで作られた野菜などは社員の人に配布するなどして喜ばれています。

→企業として障がい者の就労について理解を深める機会ともなっていて研修などもすすめています。

等といった形での動画での紹介などもあるといいです。

ここだけにプレゼンの内容を集約すると、それだけで時間がかかなりかかってしまいます。ですが、事業の中心となっているこの事業について、会社としての考え方や事業の可能性をきちんと示しておくことは非常に重要なポイントになるでしょう。比較的高齢の聴衆の方にもわかりやすくこの部分を説明し理解してもらうことはプレゼンの最重要課題かと思います。

つづく。

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