大阪有機化学工業IRセミナー(1)苦言というか希望から
昨日は北浜での大阪有機化学工業のIRセミナーに参加してきました。日本証券アナリスト協会主催ものもです。
定期的にここでIRセミナーを実施してくれていて、既に複数回話を聞いたことがあり、企業の事業内容のおおまかなところはわかっているつもりです。
注目されているのは半導体製造のレジストリの材料を提供していることで、特定のレジスト用原材料では世界シェアの70%以上をとっている製品もあります。株価も堅調で上場来高値前後の株価になっています。こうして定期的に個人向けIRセミナーを実施してくれるのはとてもいいです。
アンケート回答でクオカードをいただきました。片道分の電車賃になります(今は京阪の優待乗車券がまだあるので、実際には運賃はかかっていないですが)。

で、このプレゼンの資料が会社のIRサイトに掲載されています。これもありがたい。紙の資料を見直すよりもサイトの資料を参照する方が使いやすいし、必要があればこれを部分的に紙にプリントすることもできますしね。その資料がこちらです。
で、この資料にそって社長が説明をしてくれましたが、まずかなり基本的なところでひつかかったのが以下の資料。

なにが気になるの?。普通の資料じゃないか。いや、この資料そのものは普通ですが、続きの説明がないのです。
どういうことか。ここの事業は、原材料は原油由来の特殊アクリル酸エステルというもので共通しているのですが、事業セグメントは3つに分けられていて、その同一セグメント内でもかなり性格の異なる製品があります。
で、この資料だけでは、どのセグメントでどれだけ利益が出ているのかがわかりません。また、それぞれのセグメント内で具体的どの製品が中心になっているのかもわかりません。また、各セグメントの売上や利益率がどう変化しているかもわかりません。
単一の事業セグメントで特定の製品だけで構成されているような企業であればまずはシンプルにそこの部分を深めて説明してもらえばいいのでしょうが、異なった事業セグメントがある場合は、その違いや特徴がはっきりわかるような説明の工夫が必要で、個人的にはここの理解なしには投資判断ができません。つまり、この単年度の売上の比率だけ示してもらったり、全体としての売上高や利益率等の経年変化だけを示してもらっても企業の特徴をとらえることは難しいです。
上記の資料に続いてこうした説明があればよいのですが、そうしたものはありません。
で、この点をプレゼン後に質問してみました。
予想は化成品事業の利益率は低くて、電子材料事業が高いだろうというもの。回答は予想とは違っていました。ほぼ3つの事業セグメントの利益率が並んでいたのです。化成品16.5%、機能化学品19.7%、電子材料事業16.7%。かつて1桁の利益率だった化成品事業は製品の改廃等を行い、利益率は大きく改善。逆にかつて20%超の利益率だった電子材料は成長分野ということもあり設備投資もすすめそのことによって減価償却費が利益を圧迫しているようなところもある。これは製造業ではしょうがないところではあります。
こういうの、資料からはわからないです。質問してはじめてわかるということ。無論、あらかじめ自分でいろんな資料にでもあたっていればわかることではあったでしょうが、
このプレゼン時に示される資料自体にセグメント別の利益率、中心となる製品、各セグメントの売上の経年変化、そしてそのちょっとした解説ぐらいの資料はあらかじめ入れておいてほしいものだと思いました。それがあればこれをふまえた上での質問もできます。
これ、別にここに限ったことではない、多くのIRセミナーを実施している企業の資料でも共通していえるポイントです。
つづく。
