帝国電機製作所 工場見学会(2)

帝国電機製作所 工場見学会(2)

一品一様

アルインコのレシーバーをつけて、実際の工場内を見せてもらいました。

ここのポンプは顧客からのオーダーに基づく一品一様のもので、汎用品をラインで大量生産するような工場ではありません。

各作業ごとの場所や検査の場所などは決まっていますが、作られているポンプは大きさも能力も様々です。工作機械は多いですが、手作業的な独自のノウハウ等もかなりありそうです。キャンド(無漏洩)ポンプはコイル部分などを完全に缶の中に密閉するようにします。この溶接技術など、独自の技術、ノウハウには会社としてかなり自信がある様子でした。

売上は安定的

全体として、売上は安定的で、顧客との関係もかなり強固なものだと思われます。反面、トップラインがいきなり大きく伸びるようなことも想定しにくく、四季報のコメントにあるように、利益改善は価格競争による消耗戦ではないところで伸ばしていくということになるのでしょう。

それは別に悪くもないですが・・・。

聞いたことのある会社の工作機械が多数

工場をざっと歩くと、あちこちにどこで聞いたことのある工作機械などがあります。また、部品在庫を管理しているところはDAIFUKUのシステムが入っていました。

あと、東芝機械とか、オークマとかDMG森精機とか牧野フライスとか。

製造工程における課題

見学後の質疑応答で、製造工程の主要課題はなにか聞いたのですが、コメントは、若い社員が増える中で、どう技能継承をしていくかということを挙げていました。

工場の状況を見ると、良くも悪くも「町工場の延長線上」にある企業のような印象もありました。実際、この人材育成の課題というのは生命線なんでしょう。

ただ、将来的には、FAの進歩、AIの活用等、この製造工程の抜本的な改革というのが迫られる時期も、そう遅くないのかもということも感じました。

株主対象の見学会だから

単に工場の現場を見せて理解を深めるということだけでなく、より企業としての独自性や強み、利益の源泉、逆に課題、そして今後の方向性などがわかるような工夫があるといいですね。

資料には決算短信もなければ、例えば荏原との提携についてのプレスリリースもありません。そうした資料はあった方がいいと思います。

また、事後にIR担当者とちょっとやりとりさせてもらえるような時間が設定されているとよいかと思います。

見学会の取り組みは今後も続けてほしいですね。

投資判断

製品や技術の独自性は認めるものの、成長性等の面ではやや物足りなさもあり、時価での投資判断はニュートラルです。もともと優待クロス銘柄でしたが、ゆうたいく

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