運用25年の中で大事にしてきたこと(2)運用スタイル、運用方法の確立と継続
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運用25年の中で大事にしてきたこと(2)運用スタイル、運用方法の確立と継続
自己理解を深める
資産運用は結局、自分に合った運用スタイルや運用方法を確立しないことにはうまくいかないでしょう。それは結局のところ、誰かから教えてもらったり指示されたりするものではなく、自分で見つけていかないとしょうがないです。逆に言えば、人からどう見えようが、自分に合っていて向いている形であれば、それは自己責任、合法という範囲内で、どういうものであってもかまわないということになります。
また、この個人の運用スタイルや運用方法は固定的なものではなく、自分の側の様々な状況や必要性の変化、また、外部の様々な状況の変化によってそれなりに機動的に変えていく必要もあります。
例えば、資産運用と関わっての自己理解を深めるために有用だったのは以下の本。ちょっと古いですが、十分に現在でも通用する内容です。これは一読をおすすめします。
投資の行動心理学 ジェイク バーンスタイン
人と比較することで、人のことは気にならなくなる
もう10年以上前ですが、「風だ!光だ!株式運用猛レース」というメルマガで、ネット上のお仲間と運用競争をしていたことがあります。資金量などはそれぞれ差がありますので、3ヶ月の期間でのポートフォリオの騰落率での順位をつけていました。以前、これはバックナンバーが見られたのですが、今は見られなくなったかな。
別にこれで順位が上になったとしても、特にメリットがあるわけではなく、トップになった人の賞品は自分で用意したりしていましたから、むしろ持ち出しで、手間もかかったりしました。当時は今以上に投資のレベルも低かったと思います。
それでも、有意義だったことがあります。それは
・毎週必ずポートフォリオの騰落率、個々の投資銘柄の株価をまとめたこと。
・他の人の運用は直接は自分の運用の参考にはならない場合が多く、人の損益は自分には関係がないと実感できたこと。
誰かが儲かったとか損したとかいうことは「他人事」で、それを本気で羨ましく思ったりすることはなくなりくました。また、そこらに転がっている「おいしい話」や「いい銘柄」系の話題にも、直接的に興味を持つようなことはなくなりました。
結果的に人と比較し順位をつける運用競争をすることで、人のことは気にならなくなったということになります。これは貴重な経験にはなりました。
また、最近は「教えてgoo」でというところで質問に対してコメントするぐらいになりましたが、昔はテキストベースでのパソコン通信で投資関係のところに参加して、あれこれ意見交換したり、楽しみとして「バトル」に参加したりしていました。そういう経験もそれなりには今に生きているとは思います。
現在のスタイル
で、現在のスタイルは
・株式、現金、不動産をそれぞれ1/3ぐらいずつ保有。
・株式は無期限のポートフォリオ運用をベースに、こまかく売り上がり、買い下がりで売買をしたり、IPO投資をしたりすることを組み合わせる。
・現金は優待クロスやIPOの当選確率上昇に活用し、賃貸住宅の借入金の金利以上のリターンを得る。
・不動産は個別物件のD-roomとREITで運用する。
という形になっています。これは事前に計画をしてこういう形にしたわけではなく、結果的にこのような形に整理されたということです。
将来的にこの形はまた変化していく可能性が高いです。が、その時々で自分にあった形での運用スタイル、方法を継続していきたいと思います。
よく雑誌などでアセットアロケーション、資産配分の例が円グラフで年代別に示されているものがあります。まあ、分散投資という意味で多少は参考にされたらよいとは思いますが、なにもああした形に従う必要や意味はなく、自分のアセットアロケーション、資産配分は自分でいいと思う形に整理したらいいでしょう。それがどこかに示された例と大きく違っているとしても、リスクの管理等を含めて納得できる形であれば、気にする必要はなんらないとも思います。
つづく。