特別支援教育 32 節分の鬼 3

 すごく興味は持つのだけど、すぐには一緒に活動に参加してこない場合っていうのはありますよね。
 そういう子はいきなり無理に活動に引っ張り込もうとしてもしょうがないんで・・・。

 どれだけこちらが面白い、興味をひくような活動なり取り組みを示せるか、それがヒットしたら、体調などにもよりますが、後からちゃんと自分で活動に参加してくる場合があります。
 もうバシバシとカラーボール(ボールプールのボール)をぶつけまくり。しかも、コントロールがよくて至近距離から鬼の顔面にぶち当ててくれたりすると、これはかなり痛かったりします。

 鬼がズンズン迫ってくると、怖くて必死に逃げまくるような子どもさん。
 あえて直接迫るのは控えめにして、周辺で他の子に迫ったりしていると、その様子を及び腰ながらよく見ている。で、日頃では見られないような素早い動きでボールをぶつけてきたりする。

 翌日、自宅で買った節分の豆のおまけについていた紙のお面をホワイトボードにはっておいたら、これは全然怖くない。怖くないばかりか、自分でお面を顔につけて「おにーーー」とか言いながら周りの人に迫ったりしている。
 これ、自分が鬼をやってるわけで、こういう力というのは、発達的にどうとらえたらいいのか、検討してみる意味があるように思います。

 怖いけど大丈夫なふり、だけどズンズン迫ってくると泣いてしまう、でも、そこから気持ちを立てなおして、ボールをぶつけてやっつける。
 こういう過程の経験っていうのは、経験そのものを広げるということもあるし、やはり「達成感」とか「誇り」みたいなのにつながると思うのです。

 ただ、てできた、ボールを投げた、やっつけた、ではない、一回怖くて泣いてしまったところから立ち直ってくるというところに意味があるように思います。

 目の前に鬼が迫ってくると、フッと顔をそむけて目を合わさない、これは「怖い」というのはちょっと違うかもしれないけれど、明らかに何か普段とは違う「異質なもの」「おかしなもの」を感じ取っているのでしょう。
 こういう場合は、しつこくそれでも迫るのではなく、多少はそれをしつつ、少し離れた位置で、他の子と鬼との関わりを見せるようにする。ということは、見やすい位置にいるということが重要。

 怖いというよりもワーワーと盛り上がりまくる子ども。盛り上がりすぎてもしょうがないというところもあり。
 こういう子の場合はやはり「間」というか「あれ?」「うわっ?」「どうして?」みたいな気持ちの動きを授業の展開の中でつくること、そういう気持ちを表現してくれるような中味を工夫したいところ。

 とか、色々思ったりしました。

 やはり、自分が中心になって、オリジナルの「これはいい授業だった」と思えるような授業をつくれなかったというのは、ちょっと残念・・。これからそういう機会がないとも言い切れませんが・・。

 おわり。

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