高峰温泉・上田・小諸(4)無言館
10日、まずは上田市の無言館に向かいます。サイトはこちら。
上田市の中心部から少し離れた塩田平、小高い山の中の山王山公園にある施設です。戦没画学生慰霊美術館ということで、様々な形、外地で、また国内で、病気でなど、で、戦争で亡くなった画学生の作品を展示しています。
平日で天候も不安定ということもあってか、訪れている人は私たちだけでした。静かな森の中に施設はあります。
コンクリート打ちっぱなし、施設の名称のみが記載され、受付もなにもありません。ただ入り口をはいると左右に扉があるだけです。出口でお金を払う形になっています。
内部は大きな展示室で、多数の絵画が展示されています。関連のあれこれの資料も一緒に展示されています。戦没画学生の作品ですから、当然若い人の作品がほとんどで、20代で亡くなった方のものが多いです。
静かな展示室の中でそれぞれの作品を見ていると、やはり色々なことを考えます。画学生はなにを考えながらこの作品に向かったのだろうか・・・。戦地でなにを考え、亡くなる前にはなにが脳裏に浮かんでいたのか・・・。
作品を展示している人の名前が記載されたパレットの形をした慰霊碑です。
ねむの木の花が落ちていました。
本館の少し下に第二展示室もあります。こちらもぜひ一緒に見ておきたいです。入り口にはこんなモニュメントがあります。
これ、絵筆が埋め込まれていますが、右上に赤いペンキが見られます。
これについては以下の説明がありました。
「椅子の背を飾る90本の絵筆は、現在画壇で活躍中の画家、美術学校で勉強している画学生さんの絵筆です。壁面を汚している赤いペンキは、2005年6月18日、実際に「無言館」の慰霊碑にペンキがかけられた事件を「復元」しました。「無言館」が多様な意見、見方のなかにある美術館であることを忘れないためです。」
まったく派手さはない、むしろ地味な施設です。が、あれこれのことを考えさせてくれる貴重な場所とも言えます。機会がありましたら、ぜひ一度、実際にたずねてもらいたい場所です。