「株主優待欲しさの投資は邪道」か?

株主優待欲しさの投資は邪道、利益拡大には投資基準の見直しを 本当は株主優待が投資家の利益にならない理由

上記は加谷珪一さんの記事です。

以下は以前にここに書いたものです。「再掲:「不平等」で「奇妙」な株主優待制度は、誰も損をしないのでなくならない」

再掲:「不平等」で「奇妙」な株主優待制度は、誰も損をしないのでなくならない

加谷氏の上記記事全体の趣旨は理解した上でですが、「株主優待欲しさの投資は邪道」という表現は、個人的には不遜というか適切さを欠くと思います。

これは株式投資とは何かという本質と関わるのですが、それを広く株式の売買を通して利益を得ようとする行為として理解するのてあれば、その方法は個人投資家であれば、合法であり自己の資金の範囲内という前提のもとで、なにを目標、目的として具体的にどんな方法をとるかはそれぞれにまかされていることであり、そこには邪道もなにもありません。

企業の成長に賭けるインベストメントの視点での投資が「正しく」優れていて、それ以外の方法はだめなどということはなく、スキャルピングにしろ空売りにしろ、それぞれが自分の判断で好きな方法を取ればいいだけのことです。

この「株主優待欲しさの投資は邪道」という趣旨に近い表現として、私は「私はあまりに優待を重視しすぎるのは投資の本道というか、メインストリートからははずれるような気がします。」と書いています。趣旨は近くても、表現というか、意見としては、ここまでが適当ではないかと思います。

また「本当は株主優待が投資家の利益にならない」かどうかも断言はしにくいです。

というのは、不公平なコスト負担でも、企業がそのコスト負担をすることによって株式の需要が生じて、それによって株価が高く保たれているような企業もあるからで(逆に言えばそれを除外した本来の株式の価値はもっと低いのかもしれない)、そうなるとこれは企業のコスト負担としては合理的であるとも判断できる場合があるからです。

これは、いわば広告宣伝費をつぎこんで商品を買ってもらうのに似ています。費用の内容と買ってもらうものが違いますが。株主優待のコストをつぎこんで株式を買ってもらうということですね。
これを「適正」なものとして許容できるかは、その内容にもよりますし、視点のあり方によって答えが違ってくるかと思います。

例えばマクドナルドやすかいらーくの優待は許容範囲のものでしょうか、やらない方がいいのでしょうか。

個人的には100株でクオカード2,000円、100株の場合だと現金配当よりも優待の価値の方が大きい、そういう優待は過剰でやりすぎ、株主還元のあり方として公平性、適切さを欠くと思っています。

それから、株主優待がここまで「盛況」となっているのは、証券会社や雑誌等のメディアの影響も大きいと思います。株主優待は証券会社や雑誌などのメディアにとってはお客を寄せるための「商材」になりますから、都合がよいというわけです。

信用のクロス取引での株主優待取得は、株式投資を先に書いた「広く株式の売買を通して利益を得ようとする行為」であるとすれば、株式投資の一つの形ではあるかもしれませんが、それはインベストメントの投資とも、売買益を得ようとするトレードとも無縁で意味の異なる、現状での「有利な現金の運用」にすぎません。

なにかの制度改変等でこの形がとれないようなことになれば、それはそれまでのことで、その時点で現金のポジジョンの運用の仕方としてどういう方法がいいかはまた検討して可能な形のものを実施するということになるでしょう。

 

 

 

 

 

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