10倍株の思考法 「ビジネスモデル×企業価値」で考える株式投資入門(3)

第3章 ビジネスモデルを分析する

ここでは「素晴らしい企業」の条件として、業績が安定して成長する、少ない投資で多く稼ぐ、堅固な「掘」に守られている、の3つを挙げ、「掘」についてはさらに典型的な例を示し、それを具体的な企業の事例を通して説明しています。挙げられていることに特に意外感とか独自性は感じません。「そりゃそうだよね」状態です。

ここは自身が投資している、あるいは投資しようとしているところについて、どうあてはまるのか、あてはまらないのか考えてみるのがよいと思います。

例えば、来週に株主総会のある3480ジェイ・エス・ビー。学生向けの賃貸マンションの運営管理が主たる事業内容です。ここ、基本的にストック型のビジネスモデルで、業績の安定成長は明らかです。一般的な不動産、マンション等の管理運営と異なり、学生型に特化することで意外と相応の参入障壁があると考えられます。

効率性はさてどうでしょうか。ここは学生マンションの管理運営といっても、ただ管理運営のみを行う場合と、一括借り上げの場合、また自社で物件を保有する場合と、様々なタイプがあります。それは家賃全部が自社の収益となる自社物件が最も収益性は高いのでしょうが、当然、そのための開発コスト、取得コストがかかります。

さて、ここからの事業の力点はどこか。M&Aなども活用しながら小規模な管理会社を吸収して管理物件そのものの戸数を増大させること、コストをかけて自社物件を開発、取得し収益性を高めていくこと、高齢者住宅部門を拡充していくこと並行して進めていくことでしょうか、時々の状況によって力点が違ってくるようにも思います。

こういったことを深めてドンドン考えていくことが定性的な分析につながり、著者がコラムで書いている「言語化」や「成長ストーリー」ということにもつながってくるのだと思います。ジェイ・エス・ビーについては、また別途具体的に考え総会の質問文案も考えておこうと思います。

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