IRセミナー6490日本ピラー工業 意外に強い半導体製造装置の「継手」 ☆☆★
昨日のIRセミナーは6490日本ピラー工業でした。
ここは以前に細かく売買したことがあり、優待クロスで売買していたこともあります。なにで注目されるかというと、ここは半導体製造関連です。
セミナーに実際の継手の製品ももってきていただいていましたが、一見すると、なにかプラスチックの普通の管のように見えます。が、これがフッ素樹脂製品で、そもそも原料もナフサ等原油由来のものではありません。これ、知らんかったよ・・・。
こちら参照。
この管の中を様々な薬液等が流れますが、絶対に漏れたり詰まったりするようなことがない、また薬液そのものには影響を与えない、高い安定性や耐久性が求められるというわけです。つまりメンテナンスフリーが求められる製品ということになりますが、一度、装置に採用されれば継続的に需要が見込めます。
半導体洗浄装置用の継手のシェアは90%で、事実上ほぼ独占のデファクトスタンダード状態。ここは利益率も高く、この製品のセグメントの利益率は30%ぐらいあります。
通常の工場の生産ラインを持っている製造業としてはこれはかなり高いです。
ここが牽引して株価も相応に高くなっていますが、それでも予想PERは10倍以下で特に割高感はありません。クオカード優待もあり、100株投資であれば時価での配当+優待利回りは4%を超えます。これは悪くありません。
が、逆に言えば、メンテナンスフリーの製品ですから、ここはメンテナンス需要というものはありません。半導体製造関係の新規の投資等があって、半導体製造機器への需要が増加すれば、ここの売上にもつながるわけですが、ずっと半導体製造関連への投資が高い水準で続くとも限りません。というか、当然、投資水準が低下してここの売上に影響が出る時期もあるでしょう。一本足ということではないですが、ここの影響の大きさのリスクというのは相応にあるとも考えられます。
ここはメンテナンス需要のあるシールとかパッキン関係の産業機器関連の事業セグメントもあるのですが、直接、業績に大きく関わってくるのはやはり半導体製造関連の継手の製品です。
悪くはないですが、ここらも考えて評価は☆3つでもいいのですが、☆☆★。
3色ボールペンをいただきました。ありがとうございました。