サラリーマン投資家が10倍株で2.5億円
図書館本。
成長が期待できる銘柄の保有継続で資産の増大をめざすというスタンスには共感。エスプールなどは私も同様に10倍になっています。
ふりかえってみても、結局、それなりに大きな利益になっているのは、IPO一発とかよりもキーエンス、リログループ、万科企業、東宝、トヨタ等々の銘柄を中長期で保有し、企業の成長に伴って株価が上昇し配当も増加したことによる部分の方が大きいですから。
ただ、書籍の編集としてあまりにバラバラと浅い記述で個別銘柄についてふれられているのは、個人的にはこういう形はもういいかなと感じます。わりと株式投資を始めた最初の頃だとより強く興味をひかれたかもしれませんが。
後半の心得10カ条も共感するところが多いですが、優待クロスの活用について否定的なのは見解が異なります。確かに指摘されているように優待クロスは「投資」ではないし、企業からすれば本来的な意味での優待につながっていないというところもあるでしょう。が、違法ということもなくグレーゾーン云々ということでもなく、現状の低リスクの現金の運用としては相対的に有利な方法になっているので、個々の判断でいいと思えば実行したらよいというだけのことです。長期保有や任意の日の保有確認など、企業が「防衛」的対応をしたければしたらいいし、別にそのことが「けしからん」とも思いませんが。
ある種ダイヤモンド社らしい、ちょっと惜しい一冊。