ポンコツ一家/にしおかすみこ

図書館本。

芸人のにしおかすみこさんの家族の話。

「家族紹介。
うちは、
母、80歳、認知症。
姉、47歳、ダウン症。
父、81歳、酔っ払い。
ついでに私は元SMの一発屋の女芸人。45歳。独身、行き遅れ。
全員ポンコツである。」

からはじまる。

まあ、軽い文章で軽快に書き飛ばしているものの、なかなか大変な状況の描写がずっと続きます。多かれ少なかれ、家族の問題というのはいろんな形で自分にふりかかってきますが、まあ、結局自分にできることをできるようにするしかない。だけど専門的な立場の人からのいろんなサポートというのは必要だし、それでいろんなことが変わったり救われたりすることもある。

意図的に直接的な自分と家族との関わりとそこでの気持ちのような部分のみをフレームアップしてそれ以外の部分を除外して書いたということかもしれないけれど、これを福祉や医療の専門家の立場から見たらどう感じるのか。例えば、そうした人と著者との対談とか、また異なった切り口からの書籍化なども考えられるかなと思いました。

ところどころに芸人さんらしく「うまい」と思う表現あり。一方、これだけまとめてこういうエピソードを読むとやはりしんどい感じもあり。

著者はこれを書くことで救われるというかそれなりに自分を客体視できているところもあるのかなと思いました。

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