IRセミナー 8077トルク(2) 投資判断☆☆
IRセミナー 8077トルク(2) 投資判断☆☆
事業内容の方を見ておきましょう。
ねじ、ボルト、ナットなどはまとめて鋲螺(びょうら)と言われるそうです。読めませんでしたがな、この漢字。
事前にこうしたものの販売はモノタロウとかトラスコ中山とかミスミとかそうしたところと競合するかもと聞いていたので、ここを質問してみましたが、基本的には競合しないということでした。
M&Aで取り込んだ企業の中で工具などを扱っているところとはちょっと重なるところがあるが建築用等の鋲螺についてはトルクは一次卸でこれを二次卸に販売する部分が多く、大口のところについては一部、最終のユーザーに直接販売する場合もあるというようなことでした。
で、この建築等に用いる鋲螺ですが、特殊なネジなどというよりも規格が定まっているようなものが多く、それゆえ、そうしたものをどれだけ多種、多量に在庫として持っておき、それを迅速に販売先に届けられるかということがポイントで、そのための全国の支店網や流通網を整えていることが強みとか。
建築などは一部、特殊なネジなども必要なところはあるのでしょうが、設計をしていく段階から特定の規格のものを想定して使うものを考えていくことになるでしょうから、同じ規格のものをかなり大量に使うようなことが一般的なのかなと素人ながら推察しました。
ただ、競合するところがどういったところがあり、そうしたところと比較しての強み、課題等については具体的には言及がなったです。ここは同業の上場企業はないそうですが、非上場のところも含めてちょっとふれてほしかった。
なお、ここは2022年には大阪に大正に大規模なディストリビューションセンターを開設しそれが稼働しています。つまりは在庫管理のための大規模な倉庫で、ここに納入がされ、出荷される大規模拠点ということ。こういう倉庫、システムとかも含めてちょっと見てみたいですね。見て面白いものであれば、株主対象の見学会などがあってもいいかも。
なお、ここのところのインフレ傾向で製品の価格は値上がり傾向、つれて仕入れ価格も上昇はしているということのようですが、価格上昇は利益を得る上では基本的にはポジティブにとらえているというようなことでした。
あと、株主還元についての言及がほとんどなかったのは残念でした。予想EPSが28.1円で現金配当が6円。配当性向は21.35%で高くないように見えます。
後半部分の投資家視点からのコメントについては、強みや魅力、ここからの成長について云々というよりも、現状の株価についての「愚痴」のように聞こえました。さて、個人向けIRセミナーの内容としてこれがよかったのかどうか。
資料もですし、プレゼンも、あれこれ工夫の余地があると感じたIRセミナーでした。でも、初めてこうしたセミナーを実施した姿勢はよいです。次回の改善を期待しておきます。