山陰 砂とブナと古刹 ブナ林ツアー編(1)

山陰 砂とブナと古刹 ブナ林ツアー編(1)

17日から19日は山陰旅行に行っていました。

今回の主目的は大山のブナ林ツアーと出雲の鰐淵寺(がくえんじ)というお寺の拝観。

できれば石見銀山もと思っていましたが、距離や日程の関係等もあってこれはやめて、かわりに
初日に鳥取砂丘ツアーを入れました。

都合で大山ブナ林ツアーから紹介します。

参加したのは「大山ブナの森ウオーク ぐぐっとコース」というツアーです。

内容、紹介はこちら。

最近は様々なところで、こうした個人でも参加できる短時間のツアー、ガイド企画が実施されています。
やはり、ガイドブックやネットで拾った情報だけでなく、実際に現地でガイドの方に色々なことを聞かせて
もらうのは、色々知らなかったことを教えてもらえたり、魅力を伝えてもらったりすることができ、なかなか
よいものです。

私自身は個人で好き勝手に動くというのがわりと好きですが(バスの団体旅行とかは最も苦手)、こうした
ツアーに参加するのも最近楽しみになつてきました。

このツアーは18日の金曜日、旅行の二日目に行きました。

この日は午後から天候が急変するという予報が出ており、場合によっては翌日に延期、あるいは参加中止という
ことも考えていたのですが、結果的には午前は天気がなんとかもって(午後からはやはり強い雨になりましたが)
明るい日が差し込む時間帯もあったりしてツアーを楽しむことができました。

大山は去年の秋に奥大山のサントリーの工場へ行ったり、眺望の素晴らしい鍵掛峠から、ブナ林の中を走る大山
環状道路を車で走ったりしました。この時は初雪が降るような晩秋の時期でした。

ぜひ新緑の時期にも再訪したいと思っていましたが、今回、実現してよかったです。

ツアーの方は、まず大山森の国というところに9時前に集合。宿泊していた皆生温泉からは30分弱ほどです。

今回は一人旅の学生さんが一緒になりました。

まず、森の国から車で上の駐車場へ。
大山ナショナルパークセンターという国立の施設があるところです。ここは大山寺参道の入り口にもなります。

今回のツアーは登山ではなく、この大山寺周辺の散策が中心となり、単に森や山ということだけでなく、お寺や神社
などの歴史的背景等も含めて色々案内してもらいました。

大山寺は718年に開創されたということになっています。
今年はそれから1300年ということで、大山開山1300年祭という様々なイベントが開催されることになっているそうです。
ちょうど今日、5/20からがそのスタートになっています。

細かな時期はともかく、奈良時代以降、この地は修験道の修行の地であり、宗教的な聖域であり、時期によっては多数
の僧兵を有するこの地域の一大武力勢力でもあったということになります。

さて、写真。
ツアー出発点付近。大山からはいくつもの川が流れ出しており、夏場はこの川での様々なアクティビティの企画もある
ということでした。山の上の方は雲におおわれています。この日は雲が完全になくなることはありませんでした。

春のいろんな花が咲いてきていました。
これはナナカマド。うーん、香りはあんまり・・・。

秋になると真っ赤になる、あのナナカマドですね。

これは、えーと、なんだったか・・・。ウツギでしたか?。

ブナ林はこんな感じが典型。この大山寺周辺は環状道路の方のブナばかりの圧倒的な林ではなくて、いろんな木が混在
している感じですが、日がさしてくると、明るい感じで新緑が美しいです。

右がガイドさん、左が学生さん。階段の上の大山寺阿弥陀堂に向かいます。

大きな木に違う木がまきついています。上の方の枝分かれの感じがまたすごい。

参道に左右にはこうした石垣がたくさん残っています。かつては多くの坊が建てられていた跡です。
一大勢力だった往時がしのばれます。

もうすぐお堂です。この日は月に一回の開扉の日で、中の仏様も拝することができました。

スクッと立った大きな木。神域ということで、樹木の伐採が禁じられ、それで森や木が残ったというところもあるそうです。

古い木なども活用し、木材を組み合わせながら補修などをしています。

美しいお堂で、屋根の形が印象的です。重要文化財指定になっています。

パイレーツ・オブ・カリビアンの悪役を連想。

木の肌の黒い部分は水を吸い上げた跡ということです。
ブナの木は保水力が非常に高いということで、さわってみると、それだげちょっとじっとりした感じがあります。
また、スクッとまっすぐに立つわげてはなく、うねうねと様々な形に枝分かれしています。

こういう木は、現代になってこうした森を歩くにはいいのですが、水分が多くて燃えにくい、まっすぐでなく、
変形もしやすいので建築の材料には向かないなど、利用しにくい木だったということ。
だから、ブナの漢字「橅」は、木偏に無用の「無」という字があてられたという説があるそうです。

爽やかな緑。

湿った森には苔も沢山あります。

このあたりはかなりの積雪がある場所で、雪の圧力に押されて、このように曲がっている木も多いです。

倒木も多いです。この木もやがては倒れるのか・・・。

続く。

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