6641日新電機 IRセミナー(2)「米中貿易摩擦の影響は見えにくい」

6641日新電機 IRセミナー(2)「米中貿易摩擦の影響は見えにくい」

セグメント

日新電機には下記の4つのセグメントがあります。

電力機器事業→従来からの重電関係を中心とした部門
ビーム・真空応用→FPD・半導体イオン注入装置、電子線照射装置など
新エネルギー・環境事業→太陽光発電パワーコンディショナー等
ライフサイクルエンジニアリング事業→上記装置の設置やメンテ等々

利益率が高いのはFPDイオン注入装置などのビーム・真空応用のセグメントですが、逆に売上のぶれが大きく安定しないところでもあります。

マーケット的に注目されるのはやはりここだろうということで質問などもしてみました。

「チャレンジング」すぎる数値

その前に「VISION2020」という事業計画があるのですが、この最終年度の数値目標が過大すぎるのではないかということで聞いてみました。

「チャレンジングな目標です」というコメントでしたが、つまりはこの計画が策定されたのは2016年で、2020年の目標数値は策定当時のもので、直近の状況等を織り込んだものにはなっていない、率直に言って現実的な数値ではないと理解しました。

2019年度の計画はさすがに直近の状況を織り込んだものとなっているはずですが、2020年は、ビーム・真空応用の部門であれば、2019年度から売上高は倍増、足下で減速傾向のパワーコンディショナーなどの新エネルギー部門も倍加するという数値になってますから。

いくら計画当時に挙げた数字とはいえ、「チャレンジング」すぎる数値をそのまま挙げておくのは現状からいうと意味が薄く、やや気恥ずかしさがあるようなところかと思います。目標ですから、当然チャレンジングな部分はあっていいとは思いますが、ここは早期に現在の状況をもとにした現実的な数値に置き換えるべきではないでしょうか。

FPDイオン注入装置 前年度からは回復傾向? 注目発言

FPDイオン注入装置ですが、ここは新製品も開発しているということで、iG6というFPD用の装置があるのですが、この重量がなんと全体で113トンあります。
というようなことで、こうした機器は、短期間で、はい、作った、はい、売ったというようにはならない。受注から売上計上まで1年程度の期間がいる。

ということは、前年度の受注、2018年度の受注はかなり大きく落ち込んでいますから、その営業は2019年度の売上に反映される、2019年度の受注は2020年度の売上に反映されるということで、ずれが生じるということになります。そうしたこともあって、このセグメントの今年度の利益の額が利益率はかなり大きめに落ち込むという予想になっています。逆に言えば、さらに翌年度はここは大きく回復してくる可能性が高いとも言えます。

中国のFPDのメーカーとしても、ある程度先を見通しての設備投資の計画をすすめていく必要がある。短期間で新製品の需要の増大にすぐ対応するようなことは、あらかじめそうした計画と投資がされていないと難しいということなのだろうと思います。

で、この1-3月とか4-6月の足下の状況はどうか聞いてみたのですが、

「米中貿易摩擦の影響は見えにくい」というコメント

がありました。つまり、すくなくともこの6月までは、貿易摩擦の影響によって受注が回復しない、あるいはさらに急激に落ち込むような状況ではないということだと理解しました。

実際、ここの製品がないと、高精細・中古型のFPDは作れないので、製造メーカーは早くから相談に来たりするそうです。そうした状況をふまえてのコメントでしょうから、この確度はかなり高い、当面、イオン注入装置の受注環境は前年度からは回復の途上にあるという判断で間違いはないのだろうと思います。

ここは非常に興味深かったところでした。

今の株価は適正な評価? 優待は期待薄かな

で、現在のここの株価は1,200円ちょっと。7月になって年初来高値を更新してきています。予想PER13倍程度で、配当利回りは2.65%でした。

株主優待は実施していないので、しないのですが聞いたのですが、機械メーカーですし「うーん」という感じで、ちょっと積極的なコメントではないかなと感じました。
まあ、機械メーカーでも広告宣伝の意味でクオカード優待でも設定したらいいと思いますけどね。100株はちょっとというなら200株優待でもよいですし。

同じ液晶パネル製造関係でも、ほぼフォトマスク、それも大型のテレビ用とかで稼いでいる6677エスケーエレクトロニクスは予想PER5.3倍にすぎません。やはり一本足打法の怖さというか、信頼感の乏しさみたいなものの反映なのかなー、これは、とかいうことをちょっと考えました。

日新電機についてはやはり、この利益率が高く、受注は回復傾向に向かいつつあるとも考えられるイオン注入装置事業のところを注目して見ておこうと思います。

地元でのIRセミナーはぜひ継続的に実施してほしいと思います。

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