IRセミナー 7762シチズン時計(2) 絶好調だった工作機械セグメント ですが・・

IRセミナー 7762シチズン時計(2)

工作機械セグメント 2018.3は時計を上回る営業利益

時計が厳しければ、あとはなにかというと、利益面では、既に時計と並ぶ主力の事業セグメントとなっているのが工作機械です。

NC自動旋盤という、円柱状のマテリアル、材料をコンピューター制御で切削加工していく機械で、シチズンはこれの比較的小型のものを得意としています。

大型だとDMG森精機とかオークマとかヤマザキマザックなどのメーカーがあり、これらは先ごろ見学した帝国電機製作所の工場にも導入されていました。

なんでシチズンが工作機械かというと、もともと時計の製造から出発しているため、細かな部品の加工等が必要であり、そうした技術の蓄積があったということで前提としてはあったようです。

また、精密な部品ということではLEDやスイッチなどのデバイス事業も展開していますが、こちらはレッドオーシャンということか利益率がさらに一段と低いです。

この工作機械のセグメントの売上は721億。帝国電機製作所は全体で220億ほどですから、このセグメントだけで相当の規模。かつ、絶好調だった2018.3は営業利益が130億、営業利益率は18%を超えています。これは営業利益では時計のセグメントの124億を上回っています。

が、減速・・・

ですが、2018年度を頂点として、この工作機械部門も減速傾向になっています。さて、この落ち込みがどこまでのものなのか・・・・。

工作機械部門はその製品の技術力などからの独自性はあり、減速したといっても営業利益率は15%弱あります。

ですから、全体として伸びがなかなか見通しにくい時計のセグメントよりもこちらを注目する方が面白いのかもしれません。

しかし、幅広く工作機械の事業を展開しているわけではなく、ここは小型のNC旋盤の「一本足」状態で、予想以上に大きく減速すると、さらに全体として厳しさが増すかもしれないですね。

投資判断

安定配当は継続しており、時価で配当利回りは4%を超えていますが、業績面で明るさが展望しきれず、さらに減速の可能性もあるとなれば、既に指数をアンダーパフォームしている株価はさらに下値模索という展開も考えられます。

当面、様子見ということで、スルーということになります。

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