IRセミナー 4634東洋インキ(2)個人投資家向けのプレゼンの工夫

IRセミナー 4634東洋インキ(2)個人投資家向けのプレゼンの工夫

化学会社ということもあり、東洋インキの全体像や特徴を理解するのはなかなか難しいです。

プレゼンも、全体として誠実に話されている感じはよいのですが、総花的すぎて強調する部分を焦点化しきれていないという印象がありました。

全体像をつかみやすくする

まずは、企業の全体像を理解してもらう。これは基本的には下記の資料の内容でいいかなと思います。

これを見ると、売上としてはファインケミカルとプリンティングインクスはほぼ半々なのに、利益は右側のファインケミカルで3/4を取っているというのがわかります。

ただ、これだと、まだ全体の状況しかわからない。

 

具体的に、個別的に

BtoBで見えにくいからこそ、特徴的な商品を具体的にわかりやすく示す工夫がほしいです。ここは今回のプレゼンでは弱い。だからわかりにくい。

できれば、将来に向けての先進的な取り組みの紹介もいいですが、それよりはまず、今の主力、利益の源泉となっている製品を重視して紹介してほしいです。

できれば、ここは「へぇー!」とか「そうなの!」という驚きとか発見みたいなものがほしいところです。プチ「プロジェクトX」みたいな話題があるといいのですが。

まあ、顔料とか樹脂の実物をもってきて見せるぐらいのことはすぐできるでしょうし、液晶パネルなら、外見からどんどんアップにしていて、最後、顕微鏡写真でも出して、「そのここのこれ」が東洋インキの製品です!とか、工夫の仕方はいろいろありそうです。

強みと課題を明確に

なにが自社の強みなのか、逆に課題はなんなのか、これも総花的に示すのではなく、具体的に。

例えば、樹脂系と顔料系、両方ともてがけていることにより、自社内で一貫生産ができる製品があるとか、なんだろう、ちょっとこの強みの部分がわかりませんでした。

優待には食いつく

個人投資家はだいたい優待の話題を出すと食いつきます^^;。

せっかく優待を設定しているのに、紹介の仕方が地味(まあ、そんなに誇らなくてもいいけど)です。質問が出るまで具体的な画像などの紹介もしてなかったし。

「まず優待を設定してみました。」「そんなにすごいものだとは思っていません」「色々ご意見、ご要望等もたまわる中で可能な工夫をしていきたいです」というぐらいのことは言えるはずですし、した方がよいかと思います。

投資判断

わからないです。まあ、別にどの企業であっても、投資判断なんて基本的にわからないのですが。

ここの場合、成長分野の可能性が見えにくいというか感じにくいです。例えば、リチウムイオン電池関係は?。液晶関係はここからさらに伸びるのかどうか?。センサー関係って利益に貢献してるの?、利益と関わる中心的な商品とか、今後の市場拡大を考えて有望だと考えているのはどこなんでしょう?。

原料高の部分は高原状態が当面は継続すると考えているのか、価格低下はあるのか?。中国集中のリスク低減方法は?。

個人向けの今回のようなIRの取り組みは、すぐにどうこう効果が目に見えて出るというようなものでもないですが、工夫もしながら、長く継続していってほしいですね。

今回はボールペン等で書くことができ、こするとすぐ消せるメモパッドみたいなのをいただきました。付箋メモ的に使えそうです。キーボードの横において活用させてもらいます。ありがとうございました。

 

 

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