IRセミナー 7984コクヨ ぺんてるよりも注目するのは・・(2)

IRセミナー 7984コクヨ ぺんてるよりも注目するのは・・(2)

「空間価値」とは?

コクヨの売上高は3,200億円ほどです。で、その事業セグメントをどう分けているかというと「グローバルステーショナリー」「ビジネスサプライ」そして「空間価値」となっています。
「グルーバルステーショナリー」は言葉のままで、世界的な文具の販売です。ここがキャンパスノートなどで、グローバル的には2012年には中国・上海に工場ができ、インドの文具メーカーを買収したりもしています。

「ビジネスサプライ」というのは、つまりは従来型の卸販売事業とネット通販などです。オフィス用品系のネット通販としてはアスクルが45%で圧倒的に高い比率で、コクヨのカウネットは大塚商会のたのめーるの半分以下の10%程度です。

言葉的によくわからないのが「空間価値」です。なに、空間価値って?。聞き慣れない言葉ですが、ここはオフィスの椅子や机、間仕切りなどが含まれる、オフィス用品関係です。では、なぜここが「空間価値」というかというと、単にこうしたオフィス家具を販売するということでなく、オフィスの設計、内装、LAN工事等を含むワンストップサービスとして事業を展開し、オフィスの「空間価値」を創造する、顧客の課題に即したソリューションビジネスとして展開している、だから「空間価値」というセグメントの名称になっているということだと思います。

で、2018年の売上高と営業利益を見てみると

空間価値 1,487億 150億
グローバルステーショナリー 823億 66億
ビジネスサプライ 1,157億 32億

つまり、売上高でも、利益でも、とりわけ利益についてはコクヨは文具の会社というよりも、「オフィスをつくる」会社だということです。まあ、通販が売上高との比較で利益率が低くなるのはわかりますが、各セグメントで利益率が大きく違います。空間価値のところは単にオフィス家具を売るというよりも「オフィスをつくる」というあたりがポイントです。

なぜ、ぺんてる?

話題になっているぺんてるについても聞いてみました。
コクヨはステーショナリーとしてはトップではありますが、筆記用具については弱いです。確かにコクヨのボールペンとか見かけないですしね。ユニかゼブラかあるいはぺんてるかだったりします。ぺんてるは売上高400億で、海外比率が60%。しかも、コクヨ本体とは海外の進出先があまりかぶらない。ということで、コクヨの弱いところを補完するような意味があるということになります。M&Aの対象としてはそれなりに納得できるところがあります。
但し、ぺんてるそのものの現在の収益性はそんなに高いということはなく、いきなり業績面で大きなインパクトがあるということでもないようです。

このコクヨの動きはステーショナリーのところの飽和状態の反映とも考えられます。国内の市場はそんなに伸びないとなれば拡大するのは海外しかなく、全体の売上規模を迅速に拡大しようとすればM&Aに進むしかありません。

目先、あれこれ、もめているのでここはニュースに取り上げられやすいですが、実はここは事業全体の環境の厳しさが具体化しているところと見ることもできます。

つづく。

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