『株主優待銘柄』に『投資』するな!(1)
目次
『株主優待銘柄』に『投資』するな!(1)
趣旨
『株主優待銘柄』に『投資』するな!って、あんた、散々投資してますやんっ!という話ですよね。
この趣旨は、「私は株主優待を取得することを主目的として、実際に資金を投じてその銘柄を購入し株価の値動きのリスクを取るようなことはなるべくしないようにしています」ということです。
株主優待であれこれの品物がもらえたり、サービスの提供があったりするとそれは嬉しいです。「無味無臭」、逆にそれだけに汎用性が高い現金配当と比較して、現金配当が単なる紙に印刷された数字、内容としては電磁的記録に「すぎない」のに対して、目に見える具体的な形で提示される株主優待は魅力的に見えたりすることがあります。
が、これは、実際に資金を投じてその銘柄を購入する、つまり投資対象として保有し株価の値動きのリスクをとるだけの価値や意味が本当にあるのかは、具体的にしっかり検討した方がよく、あまり、その目の前の優待にばかり意識がとらわれるのは、不要なリスクを抱え込み、優待云々による利益よりも大きな損失を生じる可能性になりかねないと思われます。
自戒として、私自身はここのところさらに、優待を主目的として株式を実際に保有することは原則としてしないように意識しているところです。
なお、これと優待クロスによる株主優待取得はその意味が大きく異なります。優待クロスはリスクをとった投資ではなく現金の運用であり、国債とか定期預金のリターンと比較するのが適当で、リスクをとった株式投資とは本質的な意味が異なると考えています。
以前の投稿
以前に「「不平等」で「奇妙」な株主優待制度は、誰も損をしないのでなくならない」という内容を書いています。こちらです↓。
上記記載内容については今も同様に考えています。基本的に、株主優待は株主公平の原則に反する非合理なものであるという側面があります。
非合理であろうがなかろうが、うまく利用できるものであればそれは利用するにこしたことはありません。無論、前提としてそれは合法であり、個人の倫理観等からしても適切であると判断できる範囲においてです。
ただ、実際に資金を投じて株式を保有するということになると、優待銘柄は優待銘柄ゆえの留意点があり、またリスクを抱え込むことになります。なお、クロス取引については、優待取得のためには当然現物株式を保有はしますが、同時に売ってもいるので、これは実質的には「保有している」とはみなしません。
つづく