半沢直樹 アルルカンと道化師
図書館本。ちょっと予約が遅くなったら、もう順番が十位ぐらいになっていて、先日、ようやく順番がまわってきました。
まあ、テレビドラマの続編という感じで楽しんで読むことはできます。また、いかにもテレビドラマに出てきそうな場面、山場みたいなのも複数あり。
「夢をかなえるゾウ」でもそうですが、テレビドラマがあると、どうしてもその配役がそのまま小説を読んでいても頭に浮かんでしまいます。それはいいのか悪いのか。
本作は逆に、なにか小説の方をテレビドラマに寄せているような印象がありましたが。
なんというか、これは現代の水戸黄門みたいなもので、全体が「ベタ」です。途中から話の展開はもう見えてきて、予定調和的に話は進んでいきます。それは別に悪くもない、車寅次郎の物語でもうですから。
しかし、物語全般に深みのようなものは感じられず、表面の話がスーッと流れていくという感じで、わざとそのように読みやすい形にしているのかもしれないけれど、美術の世界なら美術の世界で、もっと深い展開というのもあるのではないかと思いました。
次に待っている人もあるのですぐ返しましょう、これは。