日本電産「投資単位の引下げに関する考え方及び方針等について」←東証の基準は無視?

日本電産リリース「投資単位の引下げに関する考え方及び方針等について」

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望ましい投資単位の水準(5万円以上50万円未満)

東証では、個人投資家が投資しやすい環境を整備するために、望ましい投資単位として5万円以上50万円未満という水準を明示しています。

また、上場内国株券の発行者に対して、望ましい投資単位の水準以上(50万円以上)で株式が売買されている場合には、事業年度経過後3か月以内に、5万円以上50万円未満の水準へ移行するための、当該発行者の投資単位の引下げに関する考え方及び方針等を開示するよう義務付けています。

ということで、株価が高くて1単元50万円以上となる各社は日本電産のようなリリースを出さないといけないということになるわけです。

上記の日本電産のリリースの中では

「直近では、2020年4月1日付で1株につき2株の割合をもって株式分割を行っております。今後とも、当社株価の推移や個人株主の動向等を勘案しつつ適宜検討してまいります。」

と書かれています。

ただ、この分割直前の株価は終値ベースではほとんどが1万円以上で、3月であればわずか1日だけ1万円以下の日があったという状況です。

つまり、1:2の分割をしても、株価はそのままの理論値的には1単元50万円以下にはならないような分割であり、結果として、というかそもそもの分割の方針としては東証の50万未満という基準に合わせるような分割になっていません。「適宜検討」はよいのですが、どういう方針や方向性をもってそれをするのかがやはり問われています。

 

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