サイコロジー・オブ・マネー 一生お金に困らない「富」のマインドセットReview(5)9章~11章
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サイコロジー・オブ・マネー 一生お金に困らない「富」のマインドセットReview(5)9章~11章
9章「ウェルス」と「リッチ」は全く違う
「富」と「物質的豊かさ」はまったく違うという話ですね。
精神的な豊かさとか自由とか選択肢とか余裕とか、そういうことにつながる資産が「富」で、物質の方は、それはそれで生活を豊かにしてくれたり、楽しくさせてくれたり、広げてくれたりすることはあっても、まあ、消えていったり変化したりしていくもの。
分をわきまえた範囲で、物質的な豊かさを求めるのはよいと思うのですが、ベースには基盤となる「富」があるべきで、借金してでも「物質的な豊かさ」を求めたりすると、逆に「富」を失い、本末転倒の事態になりかねません。まあ、心しておきたいと思いますが、新しいカメラと大きいテレビといいギターは欲しいです(^_^;。
10章 貯金の価値
今時、貯金をしていてもお金は増えないので投資しましょうってなことが言われますが、保有資産を増やす基本、そして自分でコントロールできることは、収入>支出の形を基本にして、その生み出した余剰分を蓄積していくことです。
確かにそういう意味で「貯金」というか貯蓄は重要で、それが積み重なれば柔軟性や自由度が広がるという本書の指摘は本質的に重要なポイントです。
投資の方はその成果を自分でコントロールすることは難しいところがありますが、貯蓄であれば、収入が安定し支出をコントロールできればそれを積み重ねていくことは投資と比較して相対的にやりやすいでしょう。
かつて、私自身は株式の累積投資をすすめると同時に、住宅財形の貯蓄も公社債投信でしたりしていました。例えばそんなことは本章の内容と重なるところがあるなと思って読んでいました。
11章 合理的>数理的
人の判断は必ずしも確率とか統計とかそうした「数理」に即した正しい判断によるのではなく、その人にとって正しい「合理性」を求めての判断、決定をするということで、ここは行動経済学の様々な知見とも重なるところだと思います。
だから、同じ行動、判断であっても、ある人にとってはそれが正しく、ある人にとっては間違いであるというのは当然ありえることだと思います。
ただ、自分でそれを意識し理解ておくことは重要ではないかと思います。自分にとっての合理性は必ずしも数理的な意味での正しさにつながっているわけではなく、それは自分の具体的な状況でいえばどんなことが該当するのかといったことですね。自分がなにをしているのかわかっておくということは、簡単なようでわりと難しいことかもしれません。