7794イーディーピー IRから丁寧にレクチャー(2)競合ほぼない、原石ビジネスは今後の課題

・海外も含めた競合企業。現状で種結晶のマーケット規模、その中での現状のシェア。
競合企業については社長がストックボイスのインタビューの中で国内的には競合はなく、世界的にもほぼないというようなことを言われていました。
この意味はどういうことか・・・。これは事業計画及び成長可能性に関する事項の資料料12ページに「炭化水素ガスを活性化して反応させる気相合成法を使用。気相合成法は数種類あるが、放電現象によって反応を促進するプラズマCVD法*を使用」と書かれており、図解もされています。

専門的なことは十分にはわかりかねますが、同資料18ページには種結晶を製造するという意味での競合企業との比較が書かれています。ここではこことまったく同じ製造方法をとる競合企業は示されていません。これがつまり社長の言う「ほぼない」ということの意味でしょう。

逆に言えば、この部分でより有力で有利な製造方法が登場し、それにより高品質の同製品が量産化されるような事態となれば、現在のここの有利さは一気になくなることになります。このあたりが「一本足打法」のリスクです。但し、現在、そのような有力な方法が実際に出現しているかというと、そのようなことはない模様です。

・原石市場への参入。マーケット規模。将来的売上貢献の可能性等。

資料の中では中期展望としてラフダイヤモンド(原石)市場への参入ということも書かれていました。同社が販売している種結晶は原石成長メーカーによってラフダイヤモンドとなり、それが加工されて宝飾品になっていきます。であれば、種結晶の製造、販売だけでなく、この原石成長の部分まで自社で行い、付加価値をつけてこの原石を販売するようにすれば、より販売市場が拡大し、売上、利益にも貢献するようになるだろうというのは考え方の方向性としては至極当然のように思われます。

ですが、現在は将来の成長戦略としてこの方向性が示されているだけで、原石成長の部分まで実際に事業として取り組まれているということはありません。

技術的には可能かと思うのですが、行われていない。なぜか?。それは前回にふれましたが、現状、生産能力の限界のでフル生産を継続している状況であり、今後も需要に応える形で整備投資を行い工場を拡張し増産体制をとる計画となっていますが、そこからさらに新しい事業にまで取り組む余力はないというのが現状だからでしょう。

今はそこまで手が回りませんわ・・というのが実際のところかと思います。

IR担当の方は、自社の事業について何度も「装置産業」という言葉を使われていました。有利な生産ができる生産方法で、そのための製造装置を需要に応えて多くそろえ、高い歩留まりでの高品質の製造を継続する、それがどこまでどう適切にできるか、例えば、単に装置のみがあっても、それを実際に効率的にうまく稼働させるノウハウというのはきっと独自というか微妙な部分というのがあれこれあり、それらを含めて効率的な製造につながるのでしょう。

需要を見越しての迅速で、かつ的確、確実な設備投資も必要となるでしょう。当面、実際に利益を稼ぎ出すキャッシュカウのビジネスとして宝飾用途の種結晶の製造の部分に力を集中するのは当然の判断、方向で納得できます。

同時に、こうした基幹となるビジネスが明るい状況だからこそ、原石市場への参入や各種デバイスへの応用などについてのR&D、研究開発にもリソースをさきながら積極的に取り組むことが必要となりそうです。ここらは自社のみですすめるのではなく、様々なところとの協業、アライアンスなども模索しすすめていくということになりましょう。

言い換えれば、現状、既に高い利益率で成長を続ける基幹となるビジネスがあり、同時に将来的には可能性がある成長分野もあることが同社の魅力でもあるということになりましょう。

つづく。

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