7794イーディーピー IRから丁寧にレクチャー(1)価格決定力!

7794イーディーピー、IRに質問、要望を送っておりました。↓

7794イーディーピー IRに質問、要望

その翌日の金曜の午前に直電があり、資料を参照しながら30分以上にわたり丁寧にレクチャーをしていただきました。ありがとうございました。

まあ、そんなにIRにあれこれ問い合わせたりすることもないのですが、IRから直電というのはフジミインコーポレーテッド以来ですね。

資料は会社HPのIRのところにある有価証券報告書事業計画及び成長可能性に関する事項です。

手元のPCでこの2つの資料を見ながら、あれこれコメントしていただきました。ほぼ個人レクチャー状態(^_^;。基本、上記の資料に記載されている内容についての説明ですが、直接話してコメントしてもらうと理解が深まりました。

以下はその内容をもとにして当方で理解、判断した内容です。直接、IRの方からのコメントそのものではありませんので、留意して読んでください。

・利益率の高さの原因は。製造コスト?、価格決定力?

ここの業績は2022.3実績では15.6億のトップラインに対して、営業利益は5.2億で営業利益率は33%。2023.3予想では24億に対して7.6億で31%程度となっています。キーエンスようなファブレスの会社ではなく、自社で製造設備等を持つ製造業としてはこの利益率はかなり高く、それも一時的なものではなく、高い利益率を維持しているように見えます。
この主因について聞きましたが、基本は「価格決定力」、言い換えれば需給関係による売り手市場というここの主力商品である宝飾用の種結晶の販売動向にあるということだと理解しました。というか、それはそうだろうと思っていたのですが、あらためて確認したというこです。

「1年間だけでも50社以上の新参入の企業から種結晶の引き合い」という記述が有価証券報告書にもありますが、「事業計画及び成長可能性に関する事項」の中で以下のようにふれられています。

◼ 種結晶の旺盛な需要で、生産能力一杯の受注を行っている。ユーザーを峻別して受注を決め、価格も当社に主導権

◼ 売上の安定のため、最低6か月間の長期受注を要請し、これによって適切なタイミングでの設備投資の決断が可能に

◼ 種結晶はほとんどが海外顧客で、日本の商社を含めUS$建ての取引。売上は約9割がUS$建てで、為替動向による業績への影響は大きいので、見積価格を円高のレートで設定しているが、円安局面では利益が増加。

つまり、現状は生産能力いっぱいの受注を行っており、これまでの取引や信用度からユーザーは峻別、長期受注要請で整備投資のタイミングやその規模についても適切な判断がしやすい、こうした事情により高い利益率を確保できるということになり、その状況は当面継続すると考えられると理解しました。

この需要が旺盛という部分ですが、国内での合成ダイヤモンドに対する認識と世界市場での認識にはずれがあるように感じられます。国内では人工、合成ダイヤというと、極端にいえば「偽物」「安物」「まがいもの」的なイメージでとらえられがちなところがあり、積極的に合成ダイヤを宝飾品として販売していたり、またその加工を行っていたりするところも少ない、ほとんどないようです。
それに対して世界では、従来からダイヤモンドの加工の中心であるインド、イスラエル、ベルギーなど、アジアやヨーロッパ圏では、その成分としてはまさに天然物以上に純粋なダイヤモンドそのものである合成ダイヤモンドの宝飾品需要が旺盛であり需要は年々増加傾向にあります。逆に天然のダイヤモンドは、その採掘過程での自然破壊や過酷な労働、流通市場の不透明さなどが指摘されSDGs等の観点からはこれを好まないような傾向も生じてきており、産出もロシア産の比率が30%程度あってロシアのものを忌避するような動向もこの情勢の中見受けられるようです。

こうした動向等についてはブライダルジュエリーを扱うNEW ART HOLDINGSのセミナーでもあった時に、また認識等を聞いてみましょうか。

こうした基本的な状況に加えて、プロダクトミックス的にはより大型の原結晶を求められる場合が増加してるようで、これも利益率を高める一因となっているようです。

半導体デバイスなどへの応用は、今後の可能性としては様々なことが考えられそうですが、ここ数年はこの宝飾ジュエリー用との種結晶販売の部分のみでも業績は順調に成長していく可能性が高いと思われます。

なお、業績予想の前提となる為替レートと現在の為替の実勢価格、その乖離による業績の上方修正期待の部分ですが、ここについては問い合わせがかなり多い模様です。ただ、現在は公表している資料以上のことをコメントできるということはないので、まあ、この為替レートと関わっての質問等については少々辟易されているような印象を受けました。

なお、ここは3月決算ですので、6の第一四半期の状況については8月中旬頃までには業績の発表があり、その中で必要があれば、というか相応に必要はあると思いますが、年間の業績予想の修正もされる可能性が高いのではないかと見ています。要注目。

つづく。

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