新年度の本格的な授業づくり(1)

新年度の本格的な授業づくり(1)

 新しい年度も一ヶ月以上を経過し、それぞれの新しいクラスでは、そろそろ新しいクラスでの本格的な授業が
始まってきている頃かと思います。

 あらかじめ、学習内容、教育内容を設定し、その内容、ねらいにあった児童・生徒の学習集団をそれぞれの年
度であとから設定する、いわば、定められた枠に子どもらをあてはめるような教育課程のあり方というのもあり
えます。
 相当数の多様な実態の児童・生徒が混在しているような学校の場合、この教育課程の形態をとっても、そんな
に大きな矛盾なく授業ができる場合があります。

 が、多くの特別支援学校の場合、その年度で設定された基礎的な集団、多くはそれはクラスと呼ばれる、が、
学習、授業における基礎的集団でもある場合が多く、授業の内容も、その年度のクラスの児童・生徒の実態に合わ
せて、クラスで考え、設定していく場合が多いのではないかと思います。

 これは、どちらが優れているとは一概には言えませんが、子どもの実態にあった授業づくりという意味では、
後者の方が柔軟な対応ができるとは言えるでしょう。

 しかし、この形の場合は、そのクラスの指導者、多くは担任、に、その授業を創造していく力量が求められる、
逆に言えばその力量に見合った授業しか設定できないということになります。

 さて、この授業づくりの前提として、児童・生徒の実態と課題をしつかりと把握することが求められます。

 こんなことは当然のことではありますが、ここでいう実態と課題とは、単に羅列的に文章、語句等を記入して
文書を作成すれば済むようなことではなく、その全体像と中心課題を、その子どもの発達、障害、生活、将来展望
等の様々な観点からの分析を通して、リアルにつかむことでなければなりません。

 ここは単純に当たり前のようであって、実はそんな簡単なことでもないのです。

 ここのところがしっかりしていないと、その後の授業づくりも、なんだかピント、つまりはねらいがきちんと定
まらない、あやふやなもの、雰囲気に流されてしまっているようなものになってしまう恐れが十分にあります。

 さて、では、クラスで設定される授業のねらいとはどんなものでしょうか。

 もちろん、それは個々の授業によって異なるわけですが、それは

・「できる」こと
 何かできるかは、その授業によって異なります。

・「わかる」こと
 見通しやイメージ、なにをどうしたらいいか?等々

・「楽しむ」こと
 とりあえず「楽しむ」と書きましたが、ここは「意欲的に」とか、「いきいきと」とか「期待感」とかそうした意識、
気持ち、向き方という情意動的な側面のねらいのことです。

 で、この3つの側面のねらいというのは、多分、どの授業でも、設定しようと思えばできるものだと思われます。

 また、これらは並列的、羅列的にあるねらいではなく、それぞれ、相互に関連したねらいとなる場合がほとんどです。

 この授業におけるねらいを、言葉としては別に短いものでもいいので、個々の子どもに合わせて、きちっと焦点化して
設定できれば、授業は半分以上成功したようなものです。
 あとは、そのねらいに沿った形での工夫やバージョンアップをしていけばいい「だけ」ですから。

 「だけ」って、そこが面倒で難しいといえばそうですが、当初のねらいのところがぶれていなければ、授業全体も大きく
ブレたものにはならないはずですから、大きな失敗はありません。

 次回、この「ねらい」のことをもうちょっと整理し、深めて考えてみます。

つづくよ

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です