キーエンス株主総会出席 詳報(2)質疑応答 聞いていることに答えない・・
参加者からの質問は3名、4回でした。私が再質問しています(^_^;。
私の質問は下記の趣旨のものです。
それについての議長(社長)回答の趣旨が下記。
・個人投資家が投資しやすくするため、過去に何度か株式分割を行ってきた。
・今後のことや、投資水準の具体的なことは言えない。
・多くの方に応援をしていただくことは大変ありがたいことだと考えている。
・いただいたご意見を参考に、今後検討し議論をしていきたい。
私は要望は述べましたが、いつ、どうするのかといったことは聞いていません・
・現在のこの1単元の投資に必要な金額の水準について御社ではどのように考えておられるのでしょうか。
・形式的に高い株価を保つ形をとっていますが、そのことの意図やメリットや意味はなんでしょうか。
・株式分割を行えば、その分、株主が増加し、そのことによるコストや手間の増加ということが見込まれますが、それ以外で東証の示す水準に近い形で株式分割を行うことのデメリットとしてどのようなことがあると考えているのか。
という現状と関わっての見解を聞いているのに、それに対する答えは(多分意図的に)直接の回答、コメントをしていません。
そこで
・形式的に高い株価を保つ形をとっていますが、そのことの意図やメリットや意味はなんでしょうか。
・株式分割のデメリットとしてどのようなことがあると考えているのか。
を再度質問しました。
その回答趣旨が以下。
株式分割をすれば多くの方に応援してもらいやすくなる。
デメリットについては多くの要因があり具体的に「これが一つの要因です」と伝えることは難しい。
日本で時価総額4位の超絶大会社の株主総会での社長のコメントがこれとは・・、個人的には残念感が強いです。
再質問については社長はちょっと言いよどむというか、言葉を選びながら発言していたところがあります。まあ、ちょっと考えて困っていただいたということで、それはそれでよかったかなとは思いますが、肝心の回答内容がこれでは、満足もできないし、理解もできません。だって、ほとんど何も回答していないから・・。だから、その多くの要因っていうのは例えばどういうことですかという話ですよね。
穏健な回答例。
「東証の明示している水準については理解しており、株式分割で投資額を引き下げ流動性をより高め、多くの方に当社を応援していただけるようになる方策については常に熟慮しています。反面、株主数が増加するとご指摘のようにそのコストがかかるといった面もあり、様々な対応も必要になります。
配当の水準等についてもよくご指摘をいただくところですが、当社としてまず最大限に重視する優先課題は業績をさらに伸ばし、利益を拡大し成長を続けることであり、そのことこそが最大の株主還元になると考えています。いただいたご意見も参考にさせていただきながら、今後の対応については検討、実施していくということでご理解を賜れれば幸いです。」
個人的にはキーエンスは株主数を一気に増加させるようなことはしたくなくて、現在、特に罰則等もなくリリースを出しておけば現在の株価水準を保つことができるので、その方がよいと考えているのだと思います。
が、例えばここで1:10の株式分割でも発表すれば、それは株価にとっては少なくともネガティブではない、ポジティブな要因となり、キーエンス自身にもそれは利益があることにつながるはずです。
なお、私以外の質問は、いずれも個人と思われる方から
・株価と配当の水準
・今後の業績予想
の2点についてでした。質問としてはいずれもごともっともだと思いましたがいずれも、特筆するような回答のコメントはありませんでした。
個人的には株価については、この業績ですから、それは市場の状況で大きく変動することもあるという以上のことは言う必要は特にないと思います。
配当については、常時、多額の設備投資が必要だったりするような事業内容でもないので、配当性向の水準はもっと高めてもいいと思いますが、これもさして期待はしません。
業績予想については他社と同様に今の推定できる可能な条件の中での企業としての考え方を示すという意味で、後にずれが生じるとしても業績予想は示してしかるべきだと思います。
今回については、とりあえず「今日はこれぐらいで勘弁しといたろー」状態でしたが、株主総会の会場の場所もわかりましたし(変わるかもしれんけど)、きちんと株式分割等の対応等をしないのであれば、毎年、名物的に言い方を変えて圧迫的な質問をしてみるのも面白いかもしれないなと思っています。
なお、総会終了後、私の前に座っていた個人の株主の方が「同じことを考えていて、質問の文案も考えてきていたのですが、言っていただいてありがとうございました。」とお礼を言われました。やはり、株主総会の場で質問するというのは、普通はなかなかしにくい、勇気が出ないというところもあるのでしょうね。
私自身は、所詮は個人株主ですし、率直な意見なり質問をすることには、それなりにこれでも言い方とかは考えていますが(^_^;、躊躇することはなくなっております。
社長、また来年、お会いしましょう。名誉会長ともお会いできると嬉しいですね。