信州の旅(4) 蕎麦とパンとスイーツとノスタルジー

信州の旅(4) 蕎麦とパンとスイーツとノスタルジー

さて、旧篠ノ井線廃線跡から大町温泉郷の界アルプスへ向かいます。

安曇野市から大町までは池田町沿いの県道、高瀬川沿いの堤防を走る道、R147、そとて、山のふもとを走る山麓線などのルートがあります。

個人的にはちひろ美術館などがある山麓線が一番好きですが、今回はR147から山麓線へ入るルートでした。同行者に運転を交代したので、カーナビさんの指示どおりに走って
います。

大町温泉郷は大町市街地から黒部ダムの長野県側の入り口にあたる扇沢に至るルートのかかりのところにあります。橋を渡ってすぐに右折、つきあたりが界アルプスです。

温泉ホテルがいくつかあり、薬師の湯という立ち寄り湯の施設もあります。また、公園では湧き水(アルプス側の水源で男水といいます)も汲めます。温泉そのものは少し離れたところからひいてきているそうです。

さて、界アルプスですが・・・。

ここは以前に2回来ているのですが、少し前にまえの建物はすべて取り壊されて全面改築となっています。星野リゾートの中ではそんなにすごく高価ではない値段で泊まれる場所で、以前の建物の時はわりと気に入っていました。今は比較的低層の建物群となり、客室は増加しているそうです。

これは雷鳥かな。

部屋はこれだと全体がよくわかりませんが、しぶめの色のクッションとか掘りごたつ的テーブルとか、こざっばりとした雰囲気でなかなかよいです。加湿器もおいてあるのがよいです。
泊まったのは普通のグレードの部屋ですが、室内露天風呂つきの部屋もあります。

少し雪が残っていました。

フロントでは以前に別に界で泊まった時に伝えた食事に関わることを、こちらから言わなくても再度確認してくれるなど、いつもながら丁寧な対応をしてくれました。

また、温泉は、無色透明でさらりとしたもので、大浴場は広さもあり、露天風呂も、スペースの使い方にもうちょっと工夫がされたり、日よけ・雪よけ的シェードのある部分があるといいなと思ったものの、全体としては気持ちがいいものでした。

しか~し!、ここは新しい建物としてはちょっと見過ごすことができない、おかしさがありました。

それは、今どきの新しい建物としては当然配慮されるべき、バリアフリー対応がなっていないということです。

大浴場は別棟の建物にあり、2階建てで、温泉の浴場そのものは2階にあり、お休み処が一階となっています。リンゴ酢やそば茶、アイスキャンデイなどがお休み処に用意されているのはいいのですが、2階の浴場へは階段しかなく、エレベーターが設置されていません。階段に昇降機のようなものがとりつけられていることもないです。

車椅子の人や歩行に困難さがある人はどうやって大浴場へ行けばいいのでしょうか。従業員が車椅子をかつぎあげてくれるのでしょうか。

そういうことではなく、2階であっても、ここは温泉が売り物の場所なのですから、バリアフリー対応として2階であってもエレベータを設置するのが当然です。

古い歴史の建物で、そうした設備の設置が困難ということなら、それはしょうがないことですが、ここは1-2年前に完全な新築として建てられたものです。それでいて、階段のみで2階の大浴場へというのはちょっとありえないですね。また、宿泊棟は2階建てなのですが、ここにもエレベータはありません。

食事処は、これも別棟となっており、界はどこでも食事は部屋ではなく、別棟の食事処でという形をとつていて、それ自体は私は好みですが、ここも入り口に三段ほどの段差があって、スロープなどはないです。

このことについて、食事のサービスをしてくれたドイツ出身の女性の従業員の人に聞いてみましたが、納得のいくコメントはなかったです(日本語はまったく問題なく流暢でしたが)。

実際にどれだけの人が利用するかとか、どういう要望がよせられたかとかそういうことではなく、温泉旅館の建物、ハードがどういうコンセプト、姿勢、思想のもとにつくられているかという、これはそういう基本理念に関わる問題です。

実はここの施設の特徴である囲炉裏のところにおられた年配の従業員の方も同じ疑問を口にされていました。

さて、アンケートにこのことは記載しておきましたが、これから、この点についての改善というのがあるでしょうか、ないでしょうか。

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