マネックス証券のオリエンテーションコミティーに行ってきた(3)

マネックス証券のオリエンテーションコミティーに行ってきた(3)

 

前提 レゾンデートル

「次世代の金融商品・未来の投資サービスについて話し合おう!」というのが今回のテーマです。

となると、いきなりAIがどうしたの、ロボアドバイザーがどうしたの、IoTが云々とかいうような話になりがちです。

だけど、その前に前提があるはずです。それは「なんのために」ということ、目的です。

ここは前にも書いたけど、私は以下の2点が重要だと思います。

・合理的で、低コストで、簡単な、中長期での資産形成のために
・投資の「楽しさ」や「面白さ」を広げ、(それを利益につなげていく)ために

この実現のために今日的な様々な技術の進歩や知見が活用できればよいと思います。

だから、AIとかロボアドとかいうのは、そのための手段であって、そうしたサービスなり金融商品というのは、それ自体が目的ではないと思います。
ここのベースのところでの方向性の共有ということが必要だと思います。

というか、ここは証券会社としての理念とか理想とか、めざすべきもの、そういうところと関係する部分で、日々の慌ただしさの中ではなんとなく紛れてしまいそうになりますが、実は忘れていはいけない、立ち返らなければならないところだと思います。いわばレゾンデートル、存在意義に関わる部分とでもいいましょうか。

クラウドファンディング

進行の方がまずとりあげたのがクラウドファンディング。実際に参加者の中ですでにこうした商品に投資されている方がありました。

私自身の基本的な考え方は以下。

・クラウドファンディングというくくり方がざっくりしすぎていて、もう少し整理が必要
投資対象も、ミニREIT的なものから、太陽光発電、具体的な事業など様々。利回りや実物提供等のリターン、破綻した場合のリスクなど、現在はきちんと整理された提示がされている状況ではないので、このあたりの整理が必要。

・具体的な事業へ資金を提供するような形は、単に利益をめざす投資だけでない、様々な「広がり」とか「楽しみ」につながる要素があるもので、可能性は感じる。

・マネックス自身が直接こうした商品開発、発掘を行うのが難しければ、すでにこうしたことに取り組んでいるところとのアライアンス、あるいはM&Aということは考えられるし、すすめられるとよい。

「仮想通貨」

次にとりあげられたのが仮想通貨です。

「」としたのは、この言い方そのものにすでに価値判断が含まれているからで、これからは「暗号資産」という言われ方の方が中心になるかもしれません。「仮想通貨」というと、これは通貨そのものではなくて、それを仮想しているものなの?。では、通貨とはなんですか?。国家がなにか保証しているものが通貨ですか。では、その国家の信用、信頼性が揺らげばその通貨の価値も大きく下落したりなくなったりするということになりますね。Tポイントは通貨ですか、通貨ではないですか。楽天ポイントでもいいですけど。通貨の価値とはなんでしょうか。使用価値、交換価値、決済手段等々、あれこれの概念的な話になってきたりもします。

私自身の基本的な考え方は以下。

・ブロックチェーンの技術には意味、可能性がある。
・金融商品としては、単に値動きだけのもので、その価値を担保するものが見えないので、現状、投資対象として意識できない。
・仮想通貨自体が成長したり、収益を生んだりするものではない。株式や不動産や債券とは異なる。

ということだと、現状の「仮想通貨」は私があげた、当初あげた目的に沿ったものではない。値動きがあって流動性もあるなら、考え方によっては「楽しさ」につながることがないとも言えませんが。と思いました。

つづく。

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