3449テクノフレックス 初値予想と投資判断(1)
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3449テクノフレックス 初値予想と投資判断(1)
初値予想
ここは大和から4口座で700株の配分がありました。
ということで、どうしても希望的観測のバイアスがかかった見方になってしまいますが、とりあえずの初値予想を1,100円としておきます。また直前で変更するかもしれません。
プラス材料
基本的には下記に書いていることから変化はありません。
・配当利回りが高い、しかも12月決算
公開価格900円に対して配当の予想は38円となっていて、公開価格での配当利回りは4.22%となり、これは高いです。REITの平均も上回っているでしょう。
直近の数字を見ると業績、売上、利益ともに安定的で、いきなり大きな減損で減配という総合商社のようなリスクはあまりないでしょう。
さらに決算が12月ですので、2週間ほど保有するだけで配当が入ります。
・バリュー系もそこそこ評価される動き
週末の米国市場は大きく上昇し、週明けの東京もこの流れを引き継いだ展開となりそうで、地合いは悪くないです。
直近、同じ東証二部の4251恵和は公開価格770円→初値1,026円と健闘し、週末は1,000円割れも、公募値は上回った株価推移となってい ます。売上が安定的であるところと売上の規模は似ていますが、恵和の配当利回りは1%以下と低いです。ここの公開価格のPERは10倍以下で割高感はありません。
IPOでは一般に新規性がある成長株が好まれますが、ここのところ、バリュー系もそこそこ健闘しているかと思います。
・地味だが、意外にあれこれの切り口も
金属製管継ぎ手などと言われると、いかにも地味な印象で、事実、ここのところのトップラインの伸びは弱いです。
ただ、ここのウェブサイトは結構しっかりしていて、わかりやすいです。
また、サイトや目論見書などでもふれられていますが、相応に成長が期待される分野があります。
サイトでの社長のコメントの冒頭が以下です。単なる国内の古い企業というのとは違います。比較的早くに中国へ進出し、さらにベトナムに展開しています。
「わが国製造業の海外移転が本格化する以前の1988年、中国・天津市に管継手を生産する「天津天富軟管工業有限公司」を設立。1994年には中国依存度を下げるため、業界に先駆けてベトナムにも生産拠点を開設し、広くアジアの成長とともに歩んでいく経営姿勢を鮮明化しています。主力の生産工場を海外に配置したことにより圧倒的な価格競争力を獲得したテクノフレックスは、着実に市場シェアを伸ばし、現在は管継手のトップランナーとして業界を力強くリードする存在になりました。」
ここより。https://www.technoflex.co.jp/corporate/message/index.html
「HOME-テクノフレックスについて-テクノフレックスの強み-多角的かつバランスの取れた事業ポートフォリオ」
では、以下のような記述があります。
「特に注目すべき製品等があります。第一に、管継手事業の中の水道老朽化対策としてのSDF工法です。老朽化した水道本管を交換せず、補修、再生する工法であり、既設管内にステンレス製のフレキ管を引き込み、管路更新工事を行うもので、全国的な水道管路老朽化の課題に対し、潜在市場が見込まれます。
第二に、管継手関連事業の中の半導体業界向けの真空機器。半導体分野の微細なごみを嫌うクリーンな配管にするための真空配管に使用されるものであり、今後、5G、IOT、AI等の市場拡大を見込みます。
第三に、管継手関連事業の中のアクアリザーブが製造・販売する貯水機能付給水管「マルチアクア」。断水した場合でも一定期間の生活水を貯水する画期的な製品であり、国土強靭化の一環としての帰宅困難者の避難所への設置、企業のBCP対策等、需要の拡大を見込みます。
最後に、金属塑性加工事業の中のチューブフォーミングの製造するロボットアーム用の駆動軸です。日本のロボット産業は世界的に競争力があり、その主要大手すべてに納入をしております。」
これらの具体的な売上、利益貢献等までわからないですが、たしかにそれぞれ可能性を感じさせる分野、内容ではあるかなとは思います。
つづく。