IRセミナー 7867タカラトミー 「アソビ」が広がるのはまだかなり先
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IRセミナー 7867タカラトミー 「アソビ」が広がるのはまだかなり先
言わずと知れた・・・
昨日のIRセミナーから。最初に話を聞いたのが7867タカラトミー。
言わずと知れた、トミカ、プラレール、リカちゃんのタカラトミーです。昨日、ちょっと紹介したように、トミカと株数によってはリカちゃんの株主オリジナルの優待でもよく知られています。
昨日も紹介しましたが、下記のようなものですね。
国内的には、このトミカ、プラレール、リカちゃんというのは、なおブランドとして圧倒的な存在感というのはあると思います。それは、一つには、車とか鉄道とか人形というのは、とりわけ小さいこどもたちにとっては実物のおもちゃとしてかなりの普遍的価値があり、その中で安心で安全でブランドが確立されているおもちゃになっているということなんでしょう。
トップラインが伸びておらず、目先は厳しい 成長性がとらえにくい
ヤフーファイナンスはこちら。
ただ、ここ何年かの売上高を見ると、年により少しずつ違いがありますが、基本的に右肩上がりに売上が増加するような状況にはなく、最新の決算では前年度から10%以上売上が減少しています。利益については前年度からはやや回復していますが、2019.3にはEPSが91円あったものが、57円程度になっています。
また、海外展開もしていますが、利益が出ているのは日本以外では日本の1/3程度の売上のあるアジア市場ぐらいで、他の地域は赤字かほとんど利益が出てないような状況です。これは最新の決算に限ったことではなく、ここのところの傾向でもあります。
つまり、全体として成長性には疑問があると言わざるを得ず、それがいきなり大きく改善するという見通しもありません。
そもそも日本の玩具市場は全体としてここから伸びていくような見通しが持ちにくいということです。ただ、年によって「妖怪ウォッチ」とか「鬼滅」とか、単発もののビッグヒットが出ると、それと関わる商品の売上などで玩具関係もにぎわうようなこともありすま。もちろんそうした商機はあれこれのタイアップなども含めてうまくとらえられればいいですが、いつもこういうものがあるとは限らない、むしろ、ない「平時」のあり方をどう考え、どう広げ、収益につなげるのかもそこの本質のところが見通しにくいです。
「縦」「横」へ広げようという意識
2021年3月期決算説明会の資料がこちらに掲載されています。
その中で「顧客数✕購入額✕頻度」をあげるということで、おもちゃ、子どもという原点からそれをもっと広げて考えるようにということで「アソビ」というコンセプト、考え方を示しています。
つまりは、これまで3-6歳だった顧客の対象年齢を上にも下にも拡大する、また、具体物のおもちゃを売るということから、より幅広い事業内容、取り組みの工夫を考えるということなのでしょう。
それは意味、方向性としてはよくわかりますし、そうなのだろうと思います。主要ブランドには依然として強みがあるとしても、そこに安住しておれば成長はないです。
たとえば「人生ゲーム」でもトミカでもプラレールでもリカちゃんでも、デシタルの世界で活用、活躍できる場はありそうですし、オンラインゲームとかゲーム機ソフトに乗りそうなところもあると思います。eスポーツとかと組み合わせることができるところはないでしょうか。アミューズメント施設はどうでしょう。まあ、そんなことは会社の方ては当然考えていて、これまでもすでにいろんな取り組みはしてきているけれど、もうひとつ大きな成果として結実はしていないということなのかと思いました。
とか、プレゼン後に会社の方と話したりしていましたが、アミューズメント施設はサンリオ・ピューロランド規模でなかなか黒字化できる目処が立たないと。であれば、USJの中に出すとかはどう?。そういうことならありえるかもと言っておられましたが、たしかに半端な規模の独立したアミューズメント施設だと採算ベースに乗せるのは単体では難しそうです。ただ、USJにトミカとかプラレールとか人生ゲームでも、そういうものを生かしたようなライドとかがあったら面白いかなとかは素人的には思いますね。
今のところ、優待のミニカ取り銘柄 今後の展開を注視
タカラトミーについては、当面は積極的な投資対象にはなりそうにありません。が、多分優待クロスになると思いますが、優待の取得は継続させてもらうと思います。
伝統的に強みのある製品群を保有していますから厳しい状況でもそれなりに利益は出るバリュー株的な視点でとらえることができる面があるかましれません。
掲げている「アソビ」のコンセプトが、どう製品やサービスに具現化され、さらには収益につながるかは注視しておきたいと思いますし、海外市場では重視しているという北米の展開がどりようになるかも見てみたいと思います。また、もうすぐ長女が出産予定なので、しばらくしたらここのおもちゃでまた遊ばせてもらうこともでてきそうです。
投資評価は5段階で☆☆★、星2.5個というところでしょうか。手持ちの強い製品群、ブランドを評価して☆☆☆。