7794イーディーピー 現状の投資判断 とにかくこの道を突っ走るだけのこと

高値3万円から下方修正を受けて半値以下に急落した7794イーディーピーですが、3月末に5分割があり、その後乱高下もありながら株価は戻り傾向です。

現時点の投資判断ですが、基本的なところでは特に大きな変化はなく、なお有望感はあります。

そもそも下方修正は、為替レートが会社想定よりもやや円高にふれたことによる修正と、大口顧客の需要の変化(小型の種結晶から大型の種結晶への動きが加速)が原因で、おおもとのところでのビジネスモデルには特に変化はないととらえています。

但し、顧客の需要が短期で大きく変化することがあるというのは、またそういうことがあること自体は珍しくもないのでしょうが、今後も要注意ではあります。

また株価急落はこれだけではなく、顧客あるいはビジネス上のパートナー的な立場かとも思われた大株主の株式売却(意味や意図は今もよくわからない)、資料の開示の遅れや訂正などIRの対応の不手際等もからんでのことでした。

ここの注目点は下記の4点です。「新規性」「成長性」「収益性」「材料性」。

新規性については、人工ダイヤの種結晶の製造が事業の中心であるような上場企業は国内ではここだけです。世界には多くのライバル企業があり、人工ダイヤは中国での製造も多いようですが、大型で高品質の宝飾用ダイヤの種結晶では、ここはなおシェア、技術とも世界トップレベルの企業であり、技術的な優位性を保っていると見ています。

成長性については、売上高は11億から15億、23.3は27億、四季報では24.3は45億という予想で、伸びは継続しています。宝飾用のLGD、laboratory growth diamond、人工のダイヤは、国内では認知度はまだ低くなお「偽物」的なとらえ方をされるところがあります。ところが世界の事情はかなり大きく異なっているようで、自然破壊や過酷な労働を伴うような天然ダイヤの採掘はSDGsの時代の流れに合わず、むしろ再生可能エネルギーの電力でつくられた純粋なダイヤの結晶の方が通常の宝飾用のダイヤとしては好まれるような状況も出てきているようです。

さらにはここの得意な大型の種結晶は、それを成長させた原石を研磨すれば、天然では極めて希少な大型の宝飾用ダイヤモンドとして活用することもできます。ここのところで優位性を保っていけば、市場全体の成長に合わせてなお、ここの売上、利益も伸びることも想定されます。

また、ここの特徴は自社で製造設備、工場を保有する製造業としては利益率が高いということがあげられます。そもそも原材料はガスで原油価格等資源価格高騰の影響はなく、かかるコストとしては電力、電気代の部分の影響が大きかったりします。

種結晶の市場は大型と小型では状況がかなり異なっているようで、小型の方は価格も低下し、キャッチアップしてくる競合企業も増えてきているようです。一方、大型の方はなおここに技術的に相応の優位性があり、販売比率もずっと大型のものか占める部分の割合が高まってきており、生産能力の増強もこの大型の種結晶の製造能力アップに貢献すると思われます。

なお、ここの生産能力は、単に製造機械の数の増加とか工場の新設だけでなく、既存の生産設備の方でも生産効率のアップがはかられており、その貢献がかなり大きいのもこれまでの特徴です。

最後に材料性の部分ですが、そもそもここは人工ダイヤを半導体等のデバイスに活用することをめざして研究がすすめられてきました。ダイヤモンドは素材としては「究極」と言われる特性があるそうで、まだ実用化段階にはほど遠く収益に直接貢献してくるようなことはないですが、半導体デバイスへの展開というのは大きな材料としてあり、折に触れてこの部分も蒸し返され、注目されるようなこともありましょう。

全体として見れば、宝飾用人工ダイヤ種結晶の一本足打法で、外部環境の変化によって業績が大きく影響を受け変動するリスクはなおかなりあるとはいえ、企業としては、種結晶の大型化を中心とした製品構成比の変化(儲かるものを比率的に多く作る)と生産能力のアップ(儲かるものをたくさん作る)の方向で突っ走っていくしかなく、ここのところは非常に明快かと思います。

少人数の企業で、IRにさける労力も多いとはいえばあれこれの不手際などもありましたが、そうした点も市場におもねるというこてばなく、必要なことを必要な時に正確にきちんとするというように進歩していってほしいものだと思います。

投資としては、ここは株価2.5万ぐらいの時に、保有していた単元未満株を売却し、当初の投資コストを回収しました。

今の保有は600株で、これは既に「ただ株」「恩株」となっていて、時価600株+10万円ほどがここの投資利益という形になっています。

とりあえず現時点ではここからまた積極的に買っていって株数を増加させる形は考えていませんが、保有は継続します。またIRの方にあれこれ聞いたりお願いしたり、大阪本社の企業なので株主総会への参加も考えています。

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