6594ミダックホールディングス なぜ利益率が高い? 最終処分場への投資はいくら必要?

6594ミダックホールディングス なぜ利益率が高い? 最終処分場への投資はいくら必要?

6564ミダックHD 100株買って「謎」を解明

上記に疑問を書いていたミダックですが、IRさんのちょっと聞いてみました。その回答内容からわかったことなど。

なぜ利益率が高い?→
売上高全体に占める利益率の高い施設からの売上割合が高いため。この売上高に占める施設売上の割合を「施設ミックス」と呼んでいるそうです。

同じ産業廃棄物処理業と言っても、施設ミックスは各社で全く異なっていて、例えば収集運搬・中間処理(建廃、廃液廃油、汚染土壌 等)・最終処分場の何を主業にしているかによって施設ミックスは変わり、伴って利益率も変わってくるということ。

ミダックスでは最終処分場>焼却施設>その他中間処理施設の順で利益率が高くなっているということでした。「施設ミックス」、なるほど、これは製造業におけるプロダクトミックスのようなことですね。これはそれぞれの処分場や施設でかかるコストが異なるように思えますね。このあたりもまた確認してみましょうか。

同じ企業でも事業ポートフォリオごとに製品の特徴があり、営業利益率にはかなり違いがある。あるいは、一見、似ているような製品群でも、具体的な個々の製品を見ると最先端のものは利益率が高く、汎用品に近いものは利益率が低かったりするのはよくあることです。

売上高は同じでもどの製品がどの程度売れているのかということの変化によって、利益率は違ってきます。実際のところは全体の売上高自体も変化する場合がほとんどでしょうが。どの製品がどのように売れてそれがどう変化してどのように利益が出ているのかということはセグメント別の情報などを確認しないとわかりません。

ここの場合は廃棄物処理について、収集運搬から最終処分まで一気通貫で事業を展開していますが、これは異なった収益率の事業が組み合わさっている事業ポートフォリオと理解することができます。実際は中小の企業がこの流れの中の一部分を担うような形になっている場合が多いように思います。

この中でここの特徴は自社で大規模な最終処分場を保有し管理しているという点なんでしょう。この最終処分場、そんなに簡単につくれるようなものではなく、多額の投資も必要となります。投資以前にまず認可が必要にもなるでしょうし、認可を得るためには地域住民の理解等様々な調整も必要になるでしょう。もちろん、それ以前に様々な調査等も必要で、長期的な展望に立って事業をすすめることが求められます。

で、ここは東日本地域に新しい処分場をつくる計画があるそうです。どこにどういう形でということが具体化しているような段階ではないようですが、関東地域は処分場のキャパについては他地域と比較して余裕が少ないようで、どこがどのような形でということはあっても、処分場そのものは新設する必要はかなり高いようです。

で、どれぐらいコストがかかるか。新規の計画の予算、コスト等は示されていませんが、2022年2月に稼働を開始した管理型最終処分場(奥山の杜クリーンセンター:許可容量319万立方メートル)の設備投資総額は、約120億円を予定しているそうです。ここの年間の売上高は85億程度で100億には届いていません。それを考えると、このインフレ化、新規の処分場設置への設備投資の総額は非常に大きなものになり、これを複数つくるとなると、社運をかけた大きな事業ということにもなるんでしょう。

さて、ここで一歩理解が進みましたが、また次の疑問が・・・。

同業他社の売上、利益率、事業の特徴(「施設ミックス」)はどうなのか。これはマネックスの銘柄スカウターなどで調べてみましょうか。このツールは個々の企業の情報を確認するのはよいです。

なぜ最終処分場は利益率が高くなるのか。最終処分場の設置費用、また設置後にかかるコストとはどのようなものか。一度最終処分場ができて運用に入れれば利益率の高い事業が可能ということになるのか。

オリエンタルランドは「装置産業」と言われることがありますが(次々に、あるいは順次入れ替えで新しい設備、イベントをつくっていかなければならない)、ここも装置産業としての側面が大きいということか。

順次、また深めていきましょうか。

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