6594ミダックホールディングス 異なった事業の複合体+M&A+新施設

6594ミダックホールディングス 異なった事業の複合体+M&A+新施設

異なった事業の複合体

ここの特徴は廃棄物処理の流れそのものを一気通貫で行うことができ、自社で最終処分場も持っていてそこの利益率が高くなっているというところ。

産業廃棄物の処理・管理といっても、単純な一つの事業というわけではなく、実態は複数の異なった事業が組み合わさった異なった事業の複合体と考えた方がわかりやすい。

この企業では売上高に占める施設売上の割合を「施設ミックス」と呼んでいる。同じ産業廃棄物処理業と言っても、施設ミックスは各社で全く異なっていて、例えば収集運搬・中間処理(建廃、廃液廃油、汚染土壌 等)・最終処分場の何を主業にしているかによって利益率も変わってくる。ミダックスでは最終処分場>焼却施設>その他中間処理施設の順で利益率が高くなっているということ。

逆に言うと、産業廃棄物と関わる業者はここのようにその流れのすべてを自社のみで行える場合はまれで、この流れの一部、あるいは特定の廃棄物に対して、また限定された地域でのみ事業を行う中小企業が多いということだろう。

また、最終処分場の設置はそのためのコストも膨大になるが、そもそもその設置許可をうること自体が大変。自治体の許可もだし、地域住民との調整等も重要。埋め立て処分も飛散や流出などを厳格に管理する必要がある。

但し、一度処分場が建設されれば、その管理コスト等は相対的に低いものになり、この部分は高い利益率の事業になりやすい。需要は継続的にあり、安定しかつ参入障壁も高い事業になるのではないか。

M&A

上記のような事業全体の特徴から必然的に事業成長の方向性は明らかになる。
一つは中小の関連の企業をM&Aで取り込む等で事業を拡大すること。そのことにより様々なネットワークの構築やシナジー効果等が期待できる部分もあろう。実際に最近もM&AのIRの発表があった。

新施設

関東地域に新しい処分場を新設する計画が進行しつつある。まだ確定した段階ではないが、関東地方では全体として処分場のキャパにあまり余裕がなく、いずれにしろ最終処分場の新設は必要。どれだけの時間のスパンでこの計画が進行するかは注目点。

例えばIPO9170成友興業との比較 利益率がまったく異なる

例えば10月のIPO案件9170成友興業の事業内容は汚染土壌処理業、建設系産業廃棄物の収集運搬および中間処理、建設業となっている。

産廃の処理という点ではミダックと共通性はありますが、最終処分場を保有しているわけではなく、自社プラントでの汚染土壌処理、建設汚泥処理などが中心のよう。

ここの売上高予想は120億程度だが、営業利益は4.5億程度の予想。に対して、ミダックは2023.3は77億の売上に対して営業利益は27.5億。

営業利益率は4%以下と35%以上だから、事業内容には一部重なる部分はあるものの、これは事業ポートフォリオがまったく異なり、やはり「産廃処理」ということでひとくくりにはできない。

ということで、また状況をみつつ、ミダックは買い増していくのでもいいかなと思っています。

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