7794イーディーピー 赤字継続 ようやく業績予想 回復は遠いか(3)

四半期報告書

1【事業等のリスク】」より部分引用。

ここは小型の種結晶のところは収益的にはもう厳しく儲からないということでしょう。

「(2) 特定ユーザーへの過度の依存」より
「しかし、2023年1月頃より小型LGDの過剰生産によって、価格が大幅に低下したことで、当社のユーザーの多くが減産もしくは生産の停止に追い込まれました。この結果、当社の大手ユーザー各社からの小型宝石生産用種結晶の受注が大幅に減少しました。この事態によって、これまで当社の生産能力の問題で少量しか供給することができなかったユーザー、もしくは全く供給できなかったユーザーへも販売を開始いたしました。限定したユーザーのみに販売してきた10x10mm以上の大型種結晶については、需要のある全てのユーザーに販売開始する、という方針変更を行いました。上記の状況から、2024年3月期第3四半期累計期間における種結晶の販売金額は、前年同期の18.8%にまで減少しました。」

 

「(4) 生産技術の模倣」より。

製造ノウハウの部分や製品そのものの品質についてどこまで有利性があり、それを継続できるのかは重要な点です。

当社では、特許の技術による種結晶製造のノウハウを確立するため、産総研と共同研究を行って来ており、製品化までのノウハウについては特許に記載されていないこともあり、他社が容易に模倣することは難しいと考えております。しかしながら、他社が当社の技術を模倣し種結晶等の製造を行うことになった場合、事業活動に支障が生じ、当社の経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
なお、現在の独占的通常実施権の許諾契約は16件の特許を包括的に締結していますが、個々の特許の存続期限が今後次々に到来するので、それらの重要性に鑑み、契約書の内容を変更する必要が出てくると考えられます。その時には、当社の事業継続と特許の期限を迎えていない技術の占有状況が維持でき、リスクを最小限とするよう、産総研及び株式会社AIST Solutionsと契約内容を協議いたします。

(15) 中近東の政治情勢

ここは見通しが立ちませんね・・。

当社の主要な販売先としてイスラエルの企業が含まれるため、当社では、販売対象地域の状況把握に努めてきました。2023年10月7日に、イスラエルとパレスチナの紛争が再燃した。この事態のために、イスラエル国内における企業活動は、制約を受けることとなりました。当社は、イスラエルに大口の顧客を持っておりましたが、その状況について情報を得て、受注及び出荷についての検討を行っています。財務状況が悪化した企業もあり、交渉が必要となっています。
紛争地域においては貿易保険の適用が出来ないことから、代金を出荷以前に受領することを原則として、取引を継続することとしました。また、短期間の支払い猶予が必要な場合においては、当社の経営に大きな影響を与えない範囲とすることとしております。イスラエル企業との取引は、支払いの実績を監視しながら、次回の取引条件を検討するなどの、特別な監視を行ってまいります。しかし、紛争の長期化等の政治情勢により、当社の経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(21) 法的規制等

この輸出規制云々の部分は、イーディーピーと当局とで最初は見解が異なっていたと思われますが、その後の経過の実際のところはどうだったかよくわからないですね。

2023年10月には一般包括許可を取得し、欧米やオーストラリアに対しては輸出許可を得ずに出荷できるようになりました。これによって、これらの地域に関しては納期が長くなる事態は避けられるようになりました。引き続き、特別一般包括許可を取得し、規制対象国以外には輸出許可を得ずに出荷できるように、申請手続きを準備しております。
なお、2023年4月以前に行った輸出取引については、引き続き当局とコミュニケーションを行っております。

つづく。

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