IRセミナー7638NEW ART HOLDINGS(2) 縮小の国内市場にとどまらず海外へ

IRセミナー7638NEW ART HOLDINGS(2) 縮小の国内市場にとどまらず海外へ

結局、市場は縮小?

ブライダルジュエリーというと、まず思いつくのは、いくらビジネスモデルとして優れたものがあったとしても、若年層の人口そのものがどんどん減少していくということは、結婚する人口そのものが減少し、全体としてのマーケットが縮小していくのだから、沈む泥舟とまでは言えなくても、小さくなっていくパイのぶんどり合戦にしかならず、成長性の点では疑問があるのではないかという点でしょう。実際、全体として見ればこの指摘は厳然たる事実で、そうなると、目先の業績は伸びているところはあっても、中長期的に大きく成長する期待というのは持てないのではないか?。

この若年層の減少によるマーケットそのものの縮小というのは、3480ジェイ・エス・ビーと似ているところがあります。こちらは学生マンションの管理等が主な事業内容ですが、決算は堅調で、なお、株価には割安感があると見ています。

戻って、国内のブライダルジュエリーのところだけにとどまっていたのでは、大きな成長期待が持てないというのはそのとおりでしょう。

この疑問を解決するには、単純に考えて2つの方向性があります。

 ひとつはブライダルジュエリーという分野での海外展開をはかることです。
 もうひとつはブライダルジュエリー以外の事業分野にも手を広げて成長をはかるということです。

もうすでにこの2つのことを手掛けていて、話を聞いていて、とりわけ前者の点についてはかなり大きい可能性があると感じました。

アジアへ

海外展開ということで目指しているのは、台湾、香港、上海などへの進出で、すでに実店舗も出店し、これを拡大していこうとしています。セミナーの中で、こうした地域は日本より10年、15年「遅れている」という言い方がされていました。

実際、こうした地域は経済発展の中で相応に富裕層も増大してきており、こうした地域ではブライダルジュエリーの市場というのは発展の可能性が大いにあるでしょう。

欧米であれば、すでに様々なジュエリーのブランドが確立しており、こうした地域に日本からでかけていって出店し、それが成功するということはなかなかイメージしにくいです。一方、台湾や中国では、「日本」のブランドへの信頼感は高く、うまく事業展開をすすめれば高額の海外有名ブランドとの共存、あるいはすみ分けというのも十分に可能ではないかと思われます。

ブランド確立という意味も含めて今後、香港市場での株式上場というのも考えられているそうで、昨今の香港の状況についてちょっと心配もされていましたし、シンガポール市場というようなこともちょっと言われていましたが、現在は基本的には香港上場を検討されているようです。

冒頭、会長・社長の白石氏が挨拶されたのですが、その中で「いつ、海外市場(の売上)が国内市場を超えるのか、その見通しの提案を早くしてほしいし、それを楽しみにしている。」というようなことを言われていました。これは株主、投資家の視点でも同様のことが言えるでしょう。

ここがうまく計画どおりに進み、利益につながれば、株価も居所を大きく変える可能性は十分にありましょう。

逆にここがなかなかうまく進まなければ、先の見通しも明るいとは言えません。

つづく。

IRセミナー7638NEW ART HOLDINGS(1) ジュエリーってうさんくさい?

 

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