アンダークラス

図書館本。

これはかなり面白かったです。犯行の動機とそれと関わる状況をより切迫感がある形で設定できていれば、これは現代版「砂の器」とも言える、快作になりえたかと思いました。

技能実習生の劣悪な労働環境やアマゾンなどのネット企業の動向やその戦略など、極めて今日的な問題を具体的に示しながら、中盤以降、一気にそれらが連関しながら展開していくストーリーには、「砂の器」や「0の焦点」などの松本清張作品を連想させるものがありました。

「砂の器」や「0の焦点」はいずれも犯人の犯行の動機というか、それと関わる社会的、歴史的背景のようなものに対して、読者は「やむにやまれず」といったある種の「共感」のようなものを抱く点が魅力です。本作は社会的状況の描き方は今日的でとても優れているように思いましたが、犯人に「共感」はしにくいです。

著者インタビューがこちらにありました。←「カメダケ」と「ヤマガワ」。なるほど、ここの意味は本を読んでください。

これはWOWOWあたりでドラマ化してほしいなー。もうきっと企画ぐらいはどこかで考えられているのではないかな。主役の刑事さんと犯人役は誰がいいか・・・。

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